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早見沙織×木島隆一、『ワイルドカード』で共演「大胆なお芝居をする人」「ひたすら掛け合い」

マイナビニュース / 2024年8月20日 21時0分

木島:ジャンニオッティさん自身もたしか音楽をやられたりもしていて、遊び心に長けている人のような気がするので。そういった面を、マックスが徐々に引き出してくれているのかもしれないですね。

――エリスから見たマックスはどんな人物ですか?

木島:エリスにしてみれば、最初は、とんでもない貧乏くじを引いてしまったというか。「なんでこの俺が、こんな詐欺師の女とバディを組まなきゃいけないんだ!」というところからスタートするんです。第一印象は、もはや"最悪"と言ってしまっても差し支えがないくらいのものだったと思うのですが、でもだからこそ、これ以上マックスに対する評価は下がりようがないというか(苦笑)。「あとは上がるだけ」みたいなところもあったりして。

――確かに(笑)。そうかもしれません。

木島:そもそもエリスはお父さんも刑事で、警察官になるべくしてなったような人なので、マックスに対して「そうは言っても、こいつは犯罪者だしな」って身構える瞬間が、芝居の端々にもあったりするんです。でも、マックスはいつもそこを超えてくるんですよ。マックスいわく、彼女は"カナダ版ねずみ小僧"というか。悪いところからしかお金を引っ張ってこない"義賊"的なところがあるらしく、自分のファミリーに対してものすごくプライドを持っている。とはいえ、現に彼女の父親ジョージも収監されていて服役中ですし……(笑)。

――刑務所の中にいるのに、マックスのお父さんは"頼りになるアドバイザー"みたいな立ち位置なんですよね。

木島:そうそう! 海外のドラマや映画にでてくる刑務所って、なんであんなに自由がきくのか不思議ですよね(笑)。エリスとしては、特殊な環境下でマックスがどんな育ち方をしてきたのか、その辺りも気になってるみたいですが……きっとそれぞれの心の内にはお互いに簡単には明かせない思惑があるのでしょう。今のところ、「マックスはエリスに本性を見せていないように見えるけど、もしかしたら"見せていない"わけじゃなくて、そういう風にしか振る舞えないところも含めて、全部マックスなんじゃないかな……」なんてことを思いながら、僕は二人を見守っている感じですね。

――エリスはなぜ猫のマークと一緒にボート暮らしをしているのか。その切ない理由も、物語が進むにつれて明らかになります。

早見:そうですね。マックスは、あくまでも"自分は自分"と割り切っていて、あまり他人のプライベートには踏み込まない性格なのかと思っていたら、実はすごく思いやりに溢れている人で、「バディを組むからにはしっかりと相手のことを知っておきたい」と、エリスのパーソナルな部分にも興味を示して、彼女なりに力になろうとしていくんですよね。

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