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有人帰還を断念、ボーイングの新型宇宙船「スターライナー」を襲った問題とは?

マイナビニュース / 2024年8月29日 7時15分

さらに今後、原因究明と、改修や追加の試験、また再度の無人、有人の飛行試験を行うことにもなれば、開発期間も開発費もいま以上に膨れ上がる。加えて、これまでの度重なる開発の遅延や、飛行試験で問題が相次いでいることを考えると、別の未知の問題が潜んでいる可能性も否定できない。最悪の場合、経営上の理由で、ボーイングがスターライナーの事業から撤退する可能性もありうる。

一方、NASAにとっても、スターライナーが完成しなければ、当初の目的であった“2種類の宇宙船で有人宇宙輸送の自立性を維持し続ける”ことができない。

なにより、CFTのあとに予定されていた、スターライナーによる宇宙飛行士の輸送は白紙となり、ISSの運用計画は大きな影響を受けることになっている。また今後、スターライナーの改修と飛行再開に年単位の時間がかかったり、あるいはボーイングが撤退したりすれば、さらに大きな打撃を受けることになる。

はたして、ボーイングはこの苦境を乗り越え、スターライナーを完成させることができるのだろうか。前身の企業を含め、米国の宇宙開発を黎明期から支え、歴史を創ってきた同社の真価が問われている。

○参考文献

・NASA’s Boeing Crew Flight Test Status News Conference - YouTube
・NASA Decides to Bring Starliner Spacecraft Back to Earth Without Crew - NASA
・Mission Updates
・FAQ: NASA’s Boeing Crew Flight Test Return Status - NASA
(鳥嶋真也)



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