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「シン職人」これからを担う若手に聞く!未来の建設現場の有り様とは?

マイナビニュース / 2024年9月25日 10時0分

●現場からの発信が建設産業を変える力になる
野原: 建設産業の多重下請け構造は、おっしゃる通り末端の報酬に悪い影響を与えていると思います。ここは時間がかかったとしても、建設産業の未来のために変えていかないといけないというのは私も同意見です。

一方で、建設産業の構造を変えていくには非常に長い時間がかかるため、建設産業を良くしていく別の手立てを並行して講じていく必要があります。今、若い人たちに建設産業の魅力を伝えていくためには、どのようなことができるでしょうか。

徳島: 今の若い人はみんなSNSをやっているおかげで、現場から発信する情報に触れる機会が増えていると思います。東さんも現場で重機を操る女性としてテレビに出演されていましたけど、そういった働く姿や仕事内容を広く知ってもらうことで「この仕事は面白そう」と思ってくれる人は増えていくと思っています。

今やSNSは採用にもすごく大きな影響力があります。先ほど現場は古くて理不尽なところがあるという話がありましたが、SNSを活用している多くの若い人は、その会社の社長や職人の発信を見て、働きやすそうかどうかを判断するようになっています。

若い人に建設産業のことを知ってもらい、自分が働きやすいと思える会社を選んでもらうためにも、私がやっているようなユーチューブ(YouTube)での発信や東さんのようにインフルエンサーとしての活動に力を入れるのは大切なことなのです。

東: その意見には私も賛成です。私が現場の魅力を発信し続けている影響で、若い女性の中に建設現場で働きたいと言ってくれる人が増えている手応えがあります。一方で、撮影やSNSへの投稿を許してくれない現場が多くて、思うように発信をしきれていないのが現状です。

渡邊:  ゼネコン側も若い人を増やしたいという割にはそういうところが課題ですよね。本音と建前というところでしょうか。

野原: 民間物件だと発信内容によっては、発注者のビジネスに影響してしまうようなケースもあるので、なかなか発注者が認めたがらないのは理解できます。その点、国や地方自治体が発注した建築なら、もう少し柔軟に対応できそうですね。

東: まさに国交省のICT施工の現場がSNS禁止の現場だったのですが、テレビの取材が入ることになったのをきっかけに、発信できるようになりました。私たちも自己顕示欲のためにやっているのではなくて、建設産業の発展のために立場をわきまえながら発信しています。いろいろな人に夢を与えたくて発信しているので、効果は未知数かもしれませんが、柔軟に対応していただきたいですね。現場で働く職人だからこそ伝えられる魅力
があると思います。

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