1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. IT
  4. パソコン

大河原克行のNewsInsight 第322回 シャープ研究開発から見えた新成長モデル、生成AIとEV、鴻海も活用し再起図る

マイナビニュース / 2024年9月11日 15時22分

○EVと生成AIを推し進めるイノベーション施策

現在、シャープでは、新たに「イノベーションアクセラレートプロジェクト(通称・I-Pro)」を推進している。これもNext Innovationの取り組みとして見逃せないものだ。

シャープでは、1977年から、緊急性を要する重点製品の開発において、社内から横断的にスタッフを集め、優先的に開発を行う「緊急プロジェクト(通称・緊プロ)」に取り組んできた経緯があり、過去に多くの成果を収めてきた。

緊プロの第1号製品は、フロントローディング方式のビデオレコーダー「マイビデオ V1」であり、「ビデオレコーダーは、テレビの下に置く」という世界的な常識を定着させた製品を生み出した。その後、300以上のプロジェクトが推進されてきた。

I-Proは、緊プロを進化させた新たなプロジェクトと位置づけており、2024年5月からスタートしたところだ。

「I-Proは、シャープが新たなイノベーションを起こすための取り組みになる。CEO主管の全社プロジェクトであり、各ビジネスグループから開発に適した人材を集めて、総力を結集。開発スピードを2倍に高めることを合言葉に、新規事業の早期創出を目指している」という。

現在、2つのプロジェクトが稼働。I-001プロジェクトチームはEVエコシステム、I-002プロジェクトチームは生成AIをテーマに活動している。

シャープでは、2024年9月17日、18日の2日間、東京・有楽町の東京国際フォーラムで技術展示イベント「SHARP Tech-Day’24 “Innovation Showcase”」を開催する。50以上の独自ソリューションや革新技術を展示する予定だ。

シャープの種谷CTOは、「Next Innovationを実現する技術やソリューションを一堂に展示し、シャープらしさを感じてもらえる」と自信をみせる。

そして、同イベントで展示される技術やソリューションの半分以上に、CE-LLMをはじめとしたAIを採用しているという。これは、言い換えれば、今回打ち出した「AIoT3.0」や「Act Natural」を、初めて披露する場になるともいえる。

シャープの研究開発部門が目指している「Next Innovation」の世界が、一気に公開されることになる。シャープの研究開発戦略の「現在地」を確認できる場になる。
(大河原克行)



この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください