持続可能な物流のために佐川グローバルロジスティクスが導き出した最適解は?
マイナビニュース / 2024年10月10日 7時30分
ECでは商品の少量管理・少量発送が多く、コンテナ単位で管理する従来型の物流センターでは空間や業務スペースに無駄が多い。また通販業者には中・小規模事業者が多く、その多くは物流センターとの契約における初期費用や固定費が大きな負担となる。
こういったEC業者の負担を軽減するとともに、エンドユーザーから注文があった商品を効率よく保管・梱包・出荷できるのが「シームレスECプラットフォーム」だ。ゆえに、最小限の負担で物流センターとの契約が行えるよう、「従量課金制」を採用している。
SGL 経営企画部 広報課 係長の大室和也氏は、「シームレスECプラットフォームで我々が目指したのは、ECへの参入障壁を下げることです。ECの特徴は荷物の種類・多品種小ロット。これをどうしたら効率よく保管・梱包できるかを考え、梱包から逆算して全体の設計を行いました」と述べる。
「従来の物流センターでは坪単位や棚単位で契約をしていただいていましたが、「EC Logi Tokyo」では商品一点から保管料、入出荷料、梱包資材費を計算するという『従量課金制』取っているんです。例えば“棚一本がA社、棚一列がB社”という形ではなく、商品の保管スペースを他社と共有していただくことで、保管効率を向上させました」(SGL 大室氏)
シームレスECプラットフォームで活躍するロボットは、自動梱包機「Carton Wrap」、ロボットストレージシステム「AutoStore」、無人搬送機「OTTO」、自動棚搬送ロボット「EVE」の4種類だ。
○自動梱包機「Carton Wrap」
多品種小ロットのEC物流において、一番のネックは梱包だ。ゆえに最初に導入が決まったのが自動梱包機「Carton Wrap」だったという。商品の縦・横・高さのサイズを計測し、自動でダンボールを梱包に最適な大きさに裁断するという優れものだ。さらに納品伝票と商品を入れて封をし、出荷伝票も貼付され、すぐに出荷できる状態まで自動で行ってくれる。その処理能力は1時間当たり800ケースに及ぶという。
「複数の商品が注文された場合は人の手で梱包しますが、通販で一人のお客さまが注文する数は1点が多いんですね。その場合は自動梱包機の方が適しています。最適なサイズで梱包するので、運賃が安くなるというお客さまや取引先さまにとってのメリットもあります。またそのぶん多くの荷物を1台のトラックに積むことができ、車両数を減らせるので、CO2の排出も削減できます。必要に応じてダンボールが歪んだりしないよう加工も施しますので、緩衝材の使用が最小限で済むのも強みです」(SGL 大室氏)
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