【Apple担当役員インタビュー】10周年のApple Watch、私たちの生活をどう変えた?
マイナビニュース / 2024年10月15日 17時20分
ウイリアムズ氏はApple Watchにチャレンジする際、「(腕時計の役割低下という)トレンドを覆したい」という強い思いが背景にあったそうです。
初めてづくしのテクノロジー
Apple Watchは、そうしたダウントレンドのフォームファクターに対するチャレンジであり、そのために必要なことこそ、テクノロジーとの融合だったのです。
「これほど小さなデバイスに、どれほどのテクノロジーを詰め込むことができるか?という課題です。
Apple Watchには、多くの初めての機能が搭載されました。Appleが製品で好んで行うことのひとつは、技術の進歩をすべて背景に隠し、顧客が素晴らしい体験をしていることに気づかないようにすることです。
しかし、その背景には驚くほどの作業量がありました」(ウイリアムズ氏)
ウイリアムズ氏が例に挙げたのは、タッチパネルのテクノロジーです。タッチディスプレイを手首につけっぱなしにするデバイスで何が起きるのか、Apple Watchが世に出る以前に想像することは難しかったと振り返ります。
「最初のプロトタイプを手に入れたとき、それを身に着けてジムでトレーニングをし、それからシャワーを浴びました。シャワーを浴びているとき、シャワーが水に当たった瞬間、ワークアウトが開始されたのです。これは誤動作だ、ということで、そのスクリーンを担当していたエンジニアに電話をしました。
Apple Watchは最初のタッチスクリーン製品ではありませんでしたが、身につけるタイプのタッチスクリーンとしては初めてのものでした」(ウイリアムズ氏)
技術自体は初めての実装ではないが、使われるシーンが初めてづくしだった……。これがApple Watch登場時の状況であり、ウイリアムズ氏は「あらゆることが正しく動作するよう作り込むことに苦労した」と振り返ります。
自分も睡眠時無呼吸だったが、改善に向けて生活が変わった
Apple Watchが人々の生活を変えた大きな要素として、3つ目にジェフ・ウイリアムズ氏が挙げたのは「健康」でした。しかし、この影響は初めから見出していたものではなかった、と指摘します。
「当初は、健康面で今のような影響力があるとはまったく考えていませんでした。 私たちは当初、主にフィットネスに焦点を当て、人々により活動的になるよう促していました。
その後、Apple Watchに心拍モニターが搭載されていたため、健康状態を特定し、健康問題を警告してくれるようになりました。そして、このような手紙を多く受け取るにつれ、その分野でさらに多くのことを行う機会にますます興奮するようになりました」(ウイリアムズ氏)
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