1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. IT
  4. パソコン

どの「M」が一番速い? Apple Mプロセッサーを今一度整理してみよう(後編)

マイナビニュース / 2024年10月28日 16時4分

M2系ではM1系と違って高効率コアが4つになり、GPUコア数も少しずつ増えている。特にProとMaxの間では、GPUコア数がほぼ2倍になっている。GPUによるブーストが効くソフトでは、かなりの差が出るだろう。

バリエーションとしては、2023年1月にM2 ProとM2 Maxが、6月にはM2 Ultraがそれぞれ登場した。それぞれM1世代と比較してコア数が増強されている。なお、M1からM2への変更点とは異なり、メモリ帯域は同じだ。

さてこのM2系だが、現時点(2024年10月)でのMacのラインナップで最上位モデルであるMac ProやMac Studioに採用されている。M4の登場後、世代としては2世代前のプロセッサが今も最強を張っているというのも面白いところだ。また、無印のM2は、先代までのiPad ProやiPad Air(M2)、Apple Vision Proにも搭載されており、省電力とパフォーマンスのバランスが優れたプロセッサであることが伺える。
○モバイル系Macを支える「M3」

第3世代となる「M3」は、2023年10月に発表され、MacBook Pro、iMac、MacBook Airなどに搭載された。本校執筆時点(2024年10月)では、Macに搭載されるプロセッサとしては最新のものになる。

この世代では製造プロセスが3nmになり、CPUのクロックがM2から、さらに2割弱向上。GPUも新世代になり、ハードウェアレイトレーシング、ハードウェアメッシュシェーダーが搭載されている。コア設計は「Apple A17 Pro」と同世代になると予測される(後述)。ちなみに「A16 Bionic」世代が飛ばされた形だが、A16は「S9」や「S10」と共通のコア設計なようだ。

M3は高性能コア4・高効率コア4という構成自体はM2と同じだが、M2世代と比べて高性能コアで最大約15%、高効率コアで最大約30%の高速化と謳われている。またGPUが新世代になっているため、レイトレーシングやメッシュシェーダーを使用するアプリ(特にAAAゲームタイトル)では、さらなる性能向上が見込まれる。M3からは搭載メモリも最大16GBまで増えているので、データ量の多い処理でもM2より快適に動作するだろう。

ただし、Neural Engineの世代はどうもA16と同じではないかと思われる。というのも、AppleはM3のNeural Engineについて18TOPSであると公言しているが、同じ世代のプロセスを使用しているA17 Proは35TOPSと、ほぼ2倍近い。要するにM3は「CPUとGPUはA17 Pro世代、Neural EngineはA16世代」という、中間世代的なSoCのようなのだ。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください