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どの「M」が一番速い? Apple Mプロセッサーを今一度整理してみよう(後編)

マイナビニュース / 2024年10月28日 16時4分

そんなM3世代のバリエーションは「M3 Pro」と「M3 Max」が登場しているが、まだ「Ultra」は登場していない。そしてこのM3 ProとM3 Maxがまた、M3と同様に、少々クセ者という印象がある。

M3 Proを見てみると、高性能コア5〜6+高効率コア6という構成になっており、M2 Pro(高性能コア6〜8+高効率コア4)と比べると高効率コア重視の構成になっている。メモリ帯域は150GB/Sとなっている(資料により、18コア版は200GB/Sという情報もあるが、Appleは公式には150GB/Sとしている)。M2 Pro(200GB/S)よりも帯域幅が狭いのだ。

M3 Maxのほうは、高性能コア10〜12+高効率コア4という、M3の正常強化版とでもいうべき構成で、M2 Max(高性能コア8+高効率コア4)よりも高性能コアのコア数が増加している。メモリ帯域は30コアGPU搭載版こそ300GB/Sだが、40コア搭載版ではM2 Maxと同じ400GB/Sになる。

このように、M3 ProとM3 Maxは、モデルによってメモリ帯域幅がM2に劣るケースがある。メモリ帯域幅は、例えば大規模言語モデル(LLM)のようにメモリ食いで大量のデータを扱うタスクにおいて、直接パフォーマンスに直結する。もちろん、コアの性能向上やコア数の違いもあるので一概には言えないのだが、ケースによってはM2系を選んだ方がいい場合があるかもしれない。

ところで余談になるが、発売したばかりのiPad mini(第7世代)は、M系ではなくM3系と同じコア設計のA17 Proを搭載している。最新のiPadなのにMシリーズが搭載されなかったことに少々残念な感はあるが、A17 Proであれば新型GPUによりゲームタイトルも快適に動作するし、Apple Intelligenceが要求するNeural Engineの性能もM3の2倍近い。A系を搭載することでコストも抑えられており、Apple Intelligence対応ハードとしては現在最安のデバイスとなっており、考えようによってはM2やM3を載せるよりよかったのかもしれない。
○最新最強のM4

2024年5月、M3の登場から約7カ月という異例の短期間で登場したのが「M4」だ。M4はM3と同じ3nmプロセスながら、第2世代プロセスを採用している。これまでのM系プロセッサと違い、高効率コアの数(6)が高性能コア(3〜4)を上回っているのがかなり特徴的だ。プロセス的にはiPhone 16 Proに搭載された「Apple A18 Pro」と同世代だが、これまでとは違って「A」系より先に登場した「M」系プロセッサということになる。

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