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【決算深読み】パナソニックHD決算 2024年度上期は予想覆す改善、AI関連で好調目立つ

マイナビニュース / 2024年11月1日 16時2分

明るい材料は、欧州A2Wの回復だ。梅田グループCFOは、「2023年度第1四半期から右肩下がりで急激に落ちてきたが、売上減少率が改善してきた。第2四半期も月を追うごと良化している。2024年度第1四半期に底を打ったと判断しており、第3四半期、第4四半期は、少なくても横ばいになるだろう」と語る。

欧州市場においては、実需の改善に加えて、販路開拓や流通在庫のセルアウト施策を改善。さらに、競争力強化に向けた新商品投入や、下期からは新たな施策を推進することになるという。第4四半期からは工場での生産活動を開始し、収益性へのプラス効果を想定。集合住宅やライトコマーシャル向けA2Wの発売や、PanasonicブランドによるInnova製品の投入、tado゜製品のバンドル販売の開始など、「これまで手付かずだった施策にも踏み出していく」とした。

オートモーティブの売上高は前年同期比4%減の3508億円、調整後営業利益が13億円減の74億円。一部の商品モデルの生産終了や、中国などでの販売不振により減収となった。

コネクトの売上高は前年同期比12%増の3217億円、調整後営業利益は60億円増の145億円。受注が堅調な現場ソリューションや、中国景気が停滞するなかでも一定の投資を捕捉したプロセスオートメーション、SaaS販売の増加によるBlue Yonderの増販が見られた。また、アビオニクスの先行投資や機体製造の停滞に伴う出荷遅延の影響や、メディアエンターテインメントでの市況悪化はマイナスに影響した。

Blue Yonderは、為替影響を除いたスタンドアローンの調整後営業利益が前年同期比12億円増の3億円と黒字化。連結ベースの調整後営業利益は同9億円増となったもののマイナス61億円の赤字となった。なお、戦略投資およびシナジー投資を除く、実力値ベースの調整後営業利益は47億円増の58億円の黒字となっている。また、第2四半期のSaaS ARR (Annual Recurring Revenue)は前年同期比16%増、SaaS NRR (Net Revenue Retention)は103%、SaaS売上比率は、前年同期の47%から50%に高まっている。リカーリング比率は71%となった。

また、Blue Yonderは、米One Networkを買収し、2024年8月から連結対象としている。SaaS ARRの高い成長については、「One Networkの連結だけでなく、Blue Yonderの営業部門の戦力化も貢献している。いまは投資フェーズにあるが、第3四半期以降もシナジーを速く取り込み、SaaS ARRは高い伸びを示すと見ている」と期待を寄せた。

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