実業団で活躍したプロバレーボール選手はどんなセカンドキャリアを歩む?
マイナビニュース / 2024年11月6日 18時40分
「昔から電気・電子機器をいじるのが好きだったので、高校でも電気科でしたし、大学では電子情報通信工学科でした。ですからパナソニックという大きな電機メーカーで働き、そこでバレーボール選手としてプレーできるというのは非常にありがたい話だったんです」(山添さん)
○ケガに悩まされたパンサーズ時代の山添さん
パナソニック パンサーズに入団した山添さんはミドルブロッカーとして奮闘。ケガに悩みながらも10シーズンをプレーした。山添さんは現役時代の思い出を次のように振り返る。
「パンサーズではたくさん優勝できたのですが、どちらかというと苦しかった試合が思い出に残っています。とくに2018ー19年のV.LEAGUE ファイナル6ですね。当時は白澤健児さんと山内晶大さんの二人がミドルブロッカーのレギュラーだったのですが、白澤さんが体調を崩して僕が出場することになったんですよ。『ファイナルステージに上がるために絶対落とせない』という緊張感もあったし、白澤さんに変わって出るというプレッシャーもありましたね」(山添さん)
結果として山添さんは、際立って活躍した選手を表彰する「VOM (V.Leaguer Of the Match)」を受賞する大活躍を見せた。「最初で最後になったんですけれども、その瞬間がバレーボール人生の中で一番の成果というか、やってきてよかったなという瞬間になりましたね」と山添さん。
だが、ひざの痛みは2019年の夏ごろから本格化。治療を続けるものの、次第にケガが完治しなければチームに貢献できない状態になり、2020年4月、惜しまれつつも引退することになる。
「”そろそろ身を引くときかな”という考えはあったんですが、自分で言い出したわけではありませんでした。シーズンが終わった直後、パンサーズのゼネラルマネージャーになっていた南部さんから『職場に復帰するか』『マネージャーになるか』という提案をいただいたんです」(山添さん)
とはいえ、結婚してすでに子どももいた山添さんにとって、マネージャーとしてチームに帯同していくという働き方は考えにくかった。山添さんは妻と話し、身を置いていた職場に復帰するという道を選択する。
「プロだったら次の職をどうするか迷うところなんでしょうけれども、ありがたいことに僕にはすでに職場がありました。職場のみなさんもスポーツ選手に理解があり、そこでがんばっていこうと決断しました。これまでバレーボーラーとして土日のない生活をしてきたので、今後は家庭を大事にしたいという思いもありましたね。もし単身だったら、マネージャーを選んだ可能性もあります」(山添さん)
○コロナ禍でのスタートとなったセカンドキャリア
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