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20代から高めておきたい投資・資産運用の目利き力 第120回 映画もアートも社債も不動産も‐あらゆる資産がトークン化し流通するSTOの未来(前編)

マイナビニュース / 2024年11月8日 9時0分

発行体はマーケティング施策などをより柔軟に設計でき、エンゲージメントを強化することができるでしょう。カゴメ社債では、野菜ジュースを特典として提供したことでSNSでも話題になりました。
○日本初の「映画ST」で映画製作は新しい時代へ

社債以外のユニークな事例では、日本初の映画STがあります。直木賞受賞作の実写化映画『宝島』(2025年公開予定、日米共同製作、監督:大友啓史、出演:妻夫木聡、広瀬すず など)の映画製作委員会への出資で得られる権利をST化したものです。ST基盤をSecuritize社が提供し、フィリップ証券が販売しています。

投資家は映画STに投資することで、映画がヒットした際に得られる配当とは別に、映画エンドロールへの名前の記載や、限定イベントなどへの招待といった特典を得ることができます。発行体としては、資金調達とマーケティングを同時に行えるというメリットがあります。SNSが一つの情報伝達媒体として重要視されている環境の中で、従来の「映画を一方的に観る」時代から、「制作者と支援者の方々が一緒になって創り育てる」時代へと変化していく象徴的な事例となるでしょう。
○不動産ファンド募集にもSecuritizeプラットフォームを活用

Securitizeプラットフォームは、STだけでなく不動産クラウドファンディングの募集にも活用されています。LIFULL Investment社がオープンした、不動産特定共同事業の許可(第2号・第4号)に基づいた不動産ファンドの募集プラットフォームサービス「LIFULL 不動産クラウドファンディング」に対し、Securitizeプラットフォームが提供されています。

初号ファンドとして、兵庫県加古川市のグループホームファンド「みんシェア ヘルスケア1号」の募集が実施されました。不特1号事業者は、コーシンホーム株式会社。運用期間 は22ヶ月で、募集金額1億8500万円。予定分配率は5.5%です。今後、不特1号・3号事業者やファンドを増加する予定で、Securitizeプラットフォームを利用したSTOやクラウドファンディングなどの資金調達も増加していくでしょう。
○STOは「ファイナンス×マーケティング」の相乗効果を生む

Securitize Japan社によると、「日本国内のSTO活用事例としては、ファイナンス×マーケティングが多い。資金調達以外のさまざまなメリットや今後の可能性が確認できました」と言います。

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