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大河原克行のNewsInsight 第341回 狙いは? エプソン異例の大型買収、デジタル印刷の米企業を手に入れた真意

マイナビニュース / 2024年11月28日 20時46分

セイコーエプソンの小川社長は、「第2四半期は、プリンティングソリューションズの販売が伸長して増収となった。また、前年同期には在庫変動に伴う利益へのマイナス影響があったが、今期はそれがなくなり、大幅な増益となった。社内計画に対しては、売上収益は計画並みであったが、事業利益は各事業での費用抑制が進んだことで計画を大幅に上回っている」という。

プロジェクターの販売が低調だったが、オフィス・ホームプリンティングのインク販売が好調に推移。大容量インクタンクモデルの本体の販売価格が、北米を除く多くの地域で想定よりも高値で推移したこともプラスになった。

第2四半期業績のセグメント別業績では、プリンティングソリューションズの売上収益が前年同期比8.3%増の2406億円、セグメント利益が125.5%増の339億円。そのうち、オフィス・ホームプリンティングは、売上収益が前年同期比6.9%増の1677億円、事業利益が146.9%増の154億円となった。さらに、その内訳として、SOHO・ホームIJP(インクジェットプリンタ)の売上収益が同7.3%増の1310億円、オフィス共有IJPが同17.8%増の201億円となった。オフィス共有IJPインクと大容量インクボトルは、本体の市場稼働台数の増加や、一部チャネルへのまとまった納入もあり、前年同期比7%増になっているという。

商業・産業プリンティングの売上収益は前年同期比11.7%増の729億円、事業利益は同110.2%増184億円となった。プリンター本体は、金利上昇によって、顧客の投資抑制の影響を受けたものの、インクの販売は堅調に推移。小型プリンターなどは、小売業界や飲食業界などでの投資意欲が改善したことがプラス効果となった。さらに、プリントヘッドの外販では、輸出を手掛けている中国メーカーへの販売が好調だったことが貢献した。

ビジュアルコミュニケーションの売上収益は前年同期比8.6%減の523億円、セグメント利益が3.7%増の81億円。北米をはじめとした教育需要の停滞や、中国の景気停滞の影響などにより、プロジェクターの販売数量が減少した。

マニュファクチャリング関連・ウエアラブルの売上収益は前年同期比1.4%減の446億円、セグメント利益は12億円悪化し、マイナス2億円の赤字となった。なお、PC事業は前年同期比10.5%増の56億円となっている。マニュファクチャリングソリューションズは、民生機器などの搬送および組み立てに用いるスカラロボットが、中国での景気停滞や、欧米での金利高による投資抑制の影響を受けた一方で、ウエアラブル機器は、インバウンド需要などにより増収。マイクロデバイスは、水晶デバイスで、スマホやPCなどの民生向けの需要回復が見られたものの、半導体で産業向けを中心に需要が低調だったという。

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