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笑福亭鶴光が「笑福亭鶴光のオールナイトニッポン」を振り返る - 伝説の深夜番組の“今だから言える秘話”

マイナビニュース / 2024年12月11日 11時0分

──居直ったことが、逆によかったと。

鶴光:そう。「マジメにやって認めてもらおう。“いい子”でおろう」じゃあかん。“悪い子”じゃないと。そう考えて思い切りやった。その代わり一か八かやで。二度と使ってくれへんかもしれん。でも、それがよかったんやな。今、ラジオやっている人もそれくらいの気持ちでやってもいいと思います。

──鶴光師匠は『オールナイトニッポン』以外にも『MBSヤングタウン』や『鶴光の噂のゴールデンアワー』など、さまざまな番組でパーソナリティを務められてきましたよね。番組によって意識していることは異なるのでしょうか?

鶴光:違わないですよ。『ヤングタウン』や『オールナイトニッポン』を聴いていたリスナーが、大人になって『噂のゴールデンアワー』や『噂のゴールデンリクエスト』を聴いてくれている。だからずっと同じ。僕のファンも永久に変わらずよ。最後に全員いなくなるやろうけど(笑)。

ただ、関西の番組だった『ヤングタウン』とは違って『オールナイトニッポン』は全国放送だったからね。北海道から沖縄まで、どの地方に行ってもみんな「聞いてるよ」と言ってくれた。その意味でも大きな転機になった番組だったと思います。

──新しいファンを開拓しようとは思いませんか?

鶴光:そう思ったらあかんねん。若い子を意識せんでも、大人向けの話をバンバンやっときゃいい。そうすると若い子の中に興味を持ってくれるヤツが出てきて学校で広めてくれる。ませたヤツがね。今、僕のいちばん若いリスナーって15歳くらいちゃうかな。でも、その15歳が今どきの曲じゃなくて演歌なんかをリクエストしてくる。島倉千代子さんの『りんどう峠』とか。「ほんまに知ってんのか、それ」って感じだけど、逆におもしろいね。

○ハガキからメールへ……時代の移り変わりに思うこと

──50年を振り返って、大きく変わったと思うことはありますか?

鶴光:リスナーからの投書がハガキからメールに変わったのは大きいね。ハガキの時代は1週間考える時間があったんですよ。たとえば番組でネタを提供するでしょ。そうすると、起承転結を意識しながら「鶴光にどんなふうに読んでもらいたいか」を考え、文章を練りに練って出してくれる。それをこっちがハガキを見た瞬間に感じとって、いちばん喜んでくれるような落とし方をするわけよ。

それがメールになったら、何もかもが早い。ネタを提供したら、その場ですぐに反応がバンバンくるのよ。しかも文章も起承転結じゃなくて、起があったらもう結がある。生放送だと、初見でそれを理解して落とし方まで考えなあかんから、ある程度歳いったらできんことやな。頭の回転が必要と思います。それにハガキの頃は誤字脱字があったけど、今の子は賢いからめちゃくちゃ難しい漢字を変換して使ってきよる。そんなときは「これなんて読むん?」と隣にいてくれてる作家に聞いてるけどね。僕の場合は、アナウンサーとちゃうからそれが許される(笑)。

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