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笑福亭鶴光が「笑福亭鶴光のオールナイトニッポン」を振り返る - 伝説の深夜番組の“今だから言える秘話”

マイナビニュース / 2024年12月11日 11時0分

──ラジオが世の中に与える影響も、以前とは変わってきている気がします。

鶴光:ハガキの頃は、番組で投書を読んだら次の週に何百通と反応がきて、それがさらに何千通という具合にグワーッと広まっていくことがあったんや。「なんちゃっておじさん」なんてまさにそれ。電車に出没して「なーんちゃって」って笑わせるおじさんの目撃談なんだけど、僕とタモリさんが番組で取り上げて一大ブームになった。

生放送中に地震が起きて、ニッポン放送のマニュアルに書いてあるとおり「今すぐストーブを消してください」言うたら「この暑い8月に誰がストーブつけとるねん」ってクレームのハガキが5,000通くらいきたこともあったな。

僕に「エロカマキリ」というあだ名がついたとき、番組で「誰がカマキリじゃ」言うたら、とあるリスナーがカマキリを1匹送ってきよったのよ。それを話したら、今度は全国からダンボールいっぱいにカマキリが送られてきて。その中にカマキリの卵があったんや。ディレクターがそれを引き出しにしまっておいたら、暖かくなった頃にいつの間にか卵が孵ってカマキリの子どもがブワーッと出てきてえらいことに。広がりはじめたら、とめどなく広がるというか、当時のラジオはそれがすごかったね。

──社会現象まで起こる……。

鶴光:だってその頃、番組占拠率が90%行ってたから。裏に文化放送の『セイ!ヤング』やTBSラジオの『パックインミュージック』のような人気番組がある中で、100人ラジオ聴いているうちの90人が僕の番組を聴いてくれていた。

ただ、自分の影響力を恐ろしいと思うこともあったで。あるとき本業の噺家として一席やるために神社に赴いた際、楽屋代わりの社務所で待っていたら子どもの声が聞こえてきよるんよ。なんやろなと思って境内の方を見てみると、小学生くらいの子どもが10人ほどで「ええか、ええか、ええのんか?」と言うてて、「ああ、これは俺、相当悪い影響与えてるわ」と。リスナーの中にも、学校で校長先生に「深夜放送を聴くなとは言わんが、鶴光だけは聴くな」と言われた人がおったそうや。

○ファンの期待に応えて復活した『笑福亭鶴光のオールナイトニッポンTV』

──そんな伝説の番組が、2017年に『笑福亭鶴光のオールナイトニッポンTV』として復活を果たしましたね。

鶴光:ありがたいことに、リスナーから復活してくれという要望がずっとあって。ただ、今の『オールナイトニッポン』は若い人を対象にしてるから、僕の年代の出る幕ではないわけよ。そこで、ニッポン放送とJ:COMのお偉いさんが「じゃあ、テレビでやったらどうだ」と言ってできたのがこの番組。だから、やってることは同じだし、コーナーも同じ。スタジオ内もラジオの現場と同じ雰囲気にしているんや。

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