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アートネイチャーが薄毛相談のAIチャットサービス開始、もたらされた導入効果とは

マイナビニュース / 2024年12月19日 11時0分

画像提供:マイナビニュース

アートネイチャーは2024年7月、メンズ公式サイトをリニューアルし、AIチャットサービス「HAIRの部屋」を導入した。同サービスは生成AIを用いることで、同社が長年蓄積してきた毛髪に関する知見や研究を対話形式で顧客に提供するもの。

今回、アートネイチャー 営業企画部 メンズ企画グループ 次長の松永博史氏、電通デジタル 執行役員 データ&AI部門長の山本覚氏に、「HAIRの部屋」の開発の狙い、導入効果、今後の展望などについて聞いた。

これまで狙ってこなかった潜在ターゲットの92%を狙う

「HAIRの部屋」は毛髪の悩みや疑問にチャット形式で応じるアートネイチャーの新サービス。同サービスは150以上の同社の記事情報をもとに、顧客の個々の問い合わせに回答し、無料で利用できる。オンラインショップとも連携しており、顧客は自身に最適な商品をスムーズに見つけることができるという。

導入の背景にあるのは、コロナ禍以降の市場環境の変化だ。アートネイチャーの松永氏は次のように語る。

「新型コロナウイルスが登場する前は右肩上がりで伸びてきた新規問い合わせが、コロナ禍で鈍化しました。状況が落ち着いたら、問い合わせの件数も戻ってくると期待していましたが、戻らないままでした」

当時、広告宣伝を通じて勢いを伸ばし始めたAGA(男性型脱毛症)治療の影響もあった。

これを受けて同社は、ターゲット層の見直しを行った。従来のターゲットは、増毛やウィッグなどの対策を検討する「薄毛垂涎層」と呼ばれる層だ。実は、この層は薄毛に悩む人の約8%を占めるに過ぎない。そこで、同社はまだアプローチできていない残り92%に訴求すべきと判断した。

残り92%はまだ薄毛の対策を検討していない層で、年齢は20~30代が多くを占める。「すぐに問い合わせにつながらないとしても、10年後、20年後に『そういえば、以前アートネイチャーに薄毛の相談したな』という記憶が残ったらいいと考えています。そして、ウィッグをつけようと思った時に最初にアートネイチャーが想起されることを期待しています」と松永氏。同社は長期的な視点での顧客育成を目指すことにした。

若年層にアプローチするにあたってチャネルを検討した。「20代~30代は電話での問い合わせに抵抗がある世代で、人間とのチャットもできれば避けたいという層」と松永氏は話す。そこで、生成AIを使ったAIチャットに着目した。

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