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PCテクノロジートレンド 2025 - プロセス編「TSMC」

マイナビニュース / 2025年1月1日 10時0分

で、2024年はApple A18/A18 Proのみ市場に投入されたわけだが、こちらはApple以外にAMDやNVIDIA、Qualcomm、その他多数のメーカーが狙っている。ここにはBroadcomとかMarvellも含まれており、両社のデザインサービスを利用したチップがAWS、Google、Meta、Microsoftなどからも2025年に登場してくるのは間違いない。ただそのN3Eのキャパシティも限られているから、各社とも2025年に入って製品発表は行ったとしても、実際に市場投入までにはちょっと時間が掛かりそうである。

さてPhoto01に戻ると、2023年末のロードマップと比較した場合にN3Pが2024年送りになったが、これは提供時期が遅れたというよりも、需要の立ち上がりが2025年まで遅れたという方が正確なのではないかと思う。このN3PはQualcommがSnapdragon 8 Elite Gen 2の量産に使うとされている。PC向けで言うと、GPUの中にはこれを使うものが出てくるかもしれない。ただ2025年中に出てくるCPUは、IntelはN3BとIntel 18Aの予定。AMDはZen 6ベースのMedusaはN3Eで確定なので、N3Eを利用するPC向けプロセッサが出て来るかどうかは怪しい。可能性としてはIntelのBackup(Intel 18Aが駄目だった場合の代替)、それとAMDが途中からN3E→N3Pに移行する可能性だが、前者は兎も角後者は可能性としては低いとは思う。あるとすれば、Ryzen Mobileの方で、Sound Wave(?)というZen 6ベースの次世代Ryzen MobileがひょっとするとN3Eの次ということでN3Pベースになる可能性はあるが、こちらはそもそも2025年中に出て来るかどうかも怪しいところだ。

N3Xの方は、プロセスとして存在はするのかもしれないが、使うとしても一部のAI向けプロセッサのみという事になりそうな気がする。N3XはN3比で15%の性能向上と4%のロジック密度向上を実現したプロセスとなっているが、その代わりに消費電力が大幅に増える。昨今はHPCのみならずAI向けプロセッサであっても、性能/消費電力比を高める事でランニングコスト(主に電気代)を抑えるのが必須とされる現状にあって、N3Xの様な特性は非常に使いにくい。勿論ピーク性能ではなくもっと動作周波数(と電圧)を抑えれば効率は改善されるが、そうした使い方の場合N3EとかN3Pと比べてどこまでアドバンテージがあるのかは明確ではない。勿論一部、消費電力より性能優先というケースはあるだろうから、そうした用途向けに使われるかもしれないが、あんまり広範に使われることは無さそうに思われる。

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