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『鎌倉殿の13人』『どうする家康』『光る君へ』 大河ドラマ直近3作の画面注視データを分析

マイナビニュース / 2025年1月4日 6時0分

●人気のカギは「ギャップ」にあり?
3作品が人気を得た要因には、「ギャップ」をうまく活用しているという共通点がみられる。『光る君へ』では、平和そうで現実味のない平安時代の貴族たちを、血肉が通う生々しい存在として描き、『どうする家康』では、過酷な人生を忍耐で乗り切った徳川家康をゆるーく描き、『鎌倉殿の13人』では、血で血を洗う権力争いをコミカルに描いている。そういった「ギャップ」が、日本が誇る長寿コンテンツである大河ドラマにこそ、必要不可欠な要素であるといえそうだ。

2025年の『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』(5日スタート)では、視聴者を楽しませてくれるどのような「ギャップ」が用意されているのだろうか。横浜流星演じる主人公・蔦屋重三郎は、江戸時代中期から後期にかけて活躍した版元(※現代でいうところの出版社に近く、書店も兼ねる)だ。18世紀後半の江戸が舞台となっており、この時代が大河ドラマで扱われるのは初めてとなる。

蔦重(つたじゅう)と呼ばれた蔦屋重三郎は、数多くの作家・浮世絵師の作品をプロデュースし、江戸を中心とした町人文化・化政文化の隆盛に大きく寄与した。蔦重は企画・立案・編集・勧誘だけでなく、蔦唐丸(つたのからまる)の名で自ら狂歌や戯作の制作も行うなど、その活動は多岐にわたる。ここからは、そんな「江戸のメディア王」の生涯を描いた『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』の見どころを紹介していく。

●見どころ(1)「当時の江戸カルチャー」

大河ドラマでこの時代が描かれるのは初めてということもあり、これまでにない視聴体験が得られることは間違いない。本作の時代考証を務める山村竜也氏は、多くの歴史ものの著作を執筆しており、大河ドラマでは2004年『新選組!』、2010年『龍馬伝』、2013年『八重の桜』、2018年『西郷どん』の時代考証を務めた。江戸時代の文化に精通している山村氏が制作に参加することで、江戸カルチャーの魅力が余すところなく展開されると期待している。

当時のカルチャーには、日々の出来事や社会風刺を皮肉や洒落で表現した短歌である「狂歌」。洒落本・滑稽本・談義本・人情本・読本・草双紙など、通俗小説の「戯作」。美女や役者、武将などを色鮮やかに描いた「浮世絵」などがあるが、現代人にはあまりなじみがない。だが、本作を視聴すれば江戸の町人文化について楽しみながら詳しくなれることうけあいだ。

●見どころ(2)「豪華なキャスティング」

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