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PCテクノロジートレンド 2025 - Memory編「DDR」「MRDIMM」「GDDR」「HBM」

マイナビニュース / 2025年1月5日 10時0分

Micronはまだ広島工場で開発中であるEUVを利用した1γnmプロセスの開発完了のアナウンスが無い(元々2026年以降の生産予定となっている)ので、今年は引き続き1βnmプロセスでの製品投入となるが、それでも既にDDR5-6400のサンプル出荷を開始中(例えばこれ)であり、今年量産に入るのは間違いない。

そんな訳でDRAMメーカートップ3社は、2025年中にDDR5-6400の量産に入るのは確実かと思われる。

問題はむしろClient側にある。端的に言えば、現在のDIMMのままだとDDR5-6400をどこまで安定して利用できるかちょっと怪しくなっているためだ。要するに信号速度が速すぎるという話である。実はこれに関する対策は既にJEDECで議論になっており、既に解決策も標準化されている。こちら2024年のCOMPUTEXレポートで書いたCAMM2、及びCU-DIMM/CSODIMMである。CAMM2及びCU-DIMM/CSODIMMのメリットはレポートに書いた通りで

CAMM2 : 省スペースで実装できる。またメモリコントローラとDIMMの配線が最小化されるので、転送速度を引き上げた時の信号の安定性が従来型のDIMMスロットより高めやすい。さらにDIMMそのものの設置がマザーボードと並行になるため、表面/裏面にヒートスプレッダを接続しやすく、冷却が容易になるのでOC動作がしやすくなる。
CU-DIMM/CSO-DIMM : OC動作には向かないが、従来型の配線であっても安定して信号転送が可能になる。

といったところだ。加えると、CAMM2にはもう一つメリットがある。Photo04は(CAMM2のMechanical Specificationが何故か公開されていないのでLPCAMM2のものだが)、JEDECのPS-007(LPDDR5 CAMM2 Connector Performance Standard)として公開されているLPCAMM2の接点部の仕様に筆者が色を付けたものである。CAMM2もこれは同じなのだが、信号を囲むようにGNDが配されており、信号同士の干渉がGNDのお陰で減る効果が期待できる。またGND部は当然金属なので、熱伝導率が高い。なのでDIMMの熱を基板側に逃がしやすい効果も期待できる。

デメリットは従来のDIMMと機械的/電気的互換性が全くないので買い直しになることである。またCAMM2は原則128bitのPoint-to-Pointになるので、システムに1枚だけの装着になる。筆者の様に、転送速度を下げて(DDR5-4800のDIMMとDDR5-5200のDIMMを2枚づつ混在させたうえで、DDR5-4400駆動で利用している。要するに速度より容量を取った格好だ。何で混在しているかというと、単に手持ちのDDR5 DIMMでベンチマークに適さなくなったものを流用しているという話である)使うユーザーにはちょっと不便ではある。

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