2025年、宇宙開発の未来図 - 新型ロケットや民間月探査、注目ミッション総まとめ 第1回 ロケット編 - 完成に向かうH3、引退を迎えるH-IIA、次々飛び立つ巨大ロケット
マイナビニュース / 2025年1月10日 14時20分
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2024年も、宇宙開発はさまざまな話題でもちきりだった。今年2025年も、世界中で新しいロケットの打ち上げや、月・惑星探査、有人宇宙飛行など、機体のミッションが目白押しである。とくに日本にとって、1955年のペンシル・ロケットの初の発射実験から70年、すなわち日本の宇宙開発70周年を迎え、それを祝うかのように多彩なミッションが予定されている。
ここでは、2025年に予定されているミッションの中から、特に注目したいものを紹介したい。
○H3の真価発揮、H-IIAの引退
2024年は、日本の新型ロケット「H3」が、試験機2号機で打ち上げに初めて成功し、2023年の失敗からのリベンジを果たすとともに、4号機まで3機連続で成功した。
2025年度には4機の打ち上げが計画されており、さらに固体ロケットブースター(SRB-3)を装着しない「H3-30形態」と、SRB-3を4本装着した最強バージョンの「H3-24形態」の初飛行も予定されている。
H3の真価は、こうしてSRB-3の装着数などを変えることで、さまざまな衛星の打ち上げに柔軟に対応できることにある。その能力を実証し、さらに高信頼性と低コストを両立させ、本格的な運用段階へ移行できるか、そして真に日本の大型主力ロケットとして活躍できるようになるか、2024年に続き挑戦の一年となる。
一方、そのH3にバトンを渡すように、現行の大型主力ロケット「H-IIA」の引退が近づいている。最終号機となる50号機は、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の温室効果ガス・水循環観測技術衛星「GOSAT-GW」を搭載し、2025年度の打ち上げが予定されている。
2001年の登場から約四半世紀、その最後の姿は、すべて関係者、そして宇宙ファンにとって感慨深いものとなろう。
○イプシロンSは試練の一年に
小型の主力ロケット「イプシロン」はここ数年、苦難のときが続いている。2022年10月の「イプシロン」6号機の打ち上げ失敗に始まり、2023年7月には改良型の「イプシロンS」の第2段モーターの地上燃焼試験にも失敗した。
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