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『べらぼう』綾瀬はるかの不穏なセリフに視聴者最注目 第3話画面注視データを分析

マイナビニュース / 2025年1月26日 6時0分

このシーンは、吉原に活気を取り戻した蔦重に、多くの視聴者の喝采が送られたと考えられる。

蔦重の思惑が見事に当たり、吉原に客が戻ってきた。その光景は正に蔦重が思い描いたものだった。苦しい環境にありながら、斬新な発想と際立った行動力でイノベーションを起こした蔦重だが、このシーンが注目されているということは、ビジネスドラマとして視聴している層が多い証左ではないだろうか。

SNSには、「『一目千本』、女郎たち1人1人の見立ても面白いし、蔦重の吉原愛も表していていいね」「蔦重、打たれてもめげずに柔軟に人と関わっていくし、誰に教わるでもなく敏腕編集者として立ちまわっているのが頼もしい」「江戸時代って、世襲制がほとんどだから、大変だけど楽しい仕事に出会えた蔦重は幸運だな」といった投稿が集まっている。また、「レアグッズ欲しさに現地へ遠征するなんて、日本人のオタク気質は変わってないんだね」というコメントもあった。

いわゆる「地域限定」「ご当地商品」に需要があると見抜いた蔦重は、相当なマーケティング力の持ち主。また、「入銀本」のシステムは現代でいうクラウドファンディングに近い方法だ。当時すでにこのような仕組みがあったことにも驚かされる。

今回、蔦重は『一目千本』を制作するため、長谷川平蔵宣以(中村隼人)から50両という大金を調達(詐欺?)したが、その価値は現代においてどのくらいのものなのだろうか。江戸時代と現代では、人々の生活も使われている品物も貨幣価値も違うので一概には比べられないが、お米1石(約150kg)が1両だったそう。現在の米価が5kgで3,000円ほどなので、そこから計算すると1両は約9万円となる。また当時、かけそばは1杯およそ16文だった。1両=4,000文なので、250杯分になる。

現在かけそばは、およそ400~450円なので、10万円から11万2,500円になる。よって1両はおよそ10万円という計算が成り立つので、50両だと500万円ほどだろうか。平蔵はこれまでにも花の井(小芝風花)にはかなりの額を注ぎ込んでいると推察できるが、その大胆な散財っぷりも、今後の彼の飛躍につながっていくのかもしれない。

昨年の大河ドラマ『光る君へ』でも、中宮・藤原彰子が一条天皇へ『源氏物語』を豪華な装丁をほどこすシーンがあり、奇しくも(わざと?)2年連続で製本シーンが描かれた。平安時代には非常に貴重だった紙だが、江戸時代には市民にも手の届くものとなっている。当時多く流通した杉原紙が1帖で約20文だったので約600円となる。

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