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『べらぼう』唐丸(渡邉斗翔)の脅威の模写スキルに視聴者最注目 第4話画面注視データを分析

マイナビニュース / 2025年2月2日 6時0分

金儲けにのみ興味を示す忘八たちも、最終的には蔦重に味方しないことも見越していたのだろう。西村屋は鱗形屋に、これから蔦重をどう扱いたいのか問いかけると、鱗形屋は蔦重も含め吉原を丸抱えにし、儲けを独り占めしたいと野心を明らかにした。吉原に活気を取り戻したかった蔦重の思いは、この2人にまんまと利用されてしまった。

○「既得権益を守ろうとする者が妨害するのは世の常」

ここは、鱗形屋と西村屋が見せる時代劇における典型的な悪役ムーブに、視聴者が注目したと考えられる。

鱗形屋と西村屋はその思惑を隠し、親身になって協力するフリを見せて蔦重に近づいた。まっすぐな性根の、まだ人生経験の浅い蔦重にその本心を見破れるはずもなく、見事に2人の手のひらで転がされることになった。すべて思い通りにことを運んだ鱗形屋は、吉原からのもうけを独占したいと欲望をあらわにした。

SNSでは、「鱗形屋も西村屋も、忘八の親父たちも腹黒すぎてヤバイ」「鱗形屋から見れば、立派な商売敵が急に飛び出して来たんだから、出る杭は打つよね」「前回、前々回とうまくいっていた分、蔦重のショックは大きいな」「業界に新参者が加わろうとすると、既得権益を守ろうとする者が妨害するのは世の常ですな」と、さまざまなコメントが寄せられている。

今回は蔦重の手を離れてしまった『雛形若菜初模様(ひめがたわかなのはつもよう)』だが、「雛形」というのは見本を意味する。そして「若菜初模様」は、正月に初めて袖を通す着物の柄のこと。つまり、『雛形若菜初模様』は遊女に新作着物を着せた、現代でいうファッションカタログだった。『雛形若菜初模様』は大好評を博してシリーズ化し、100点以上が制作された。

日本の商業目的の出版は、1615~24年(元和年間)に京都で始まった。当初は歴史書・軍記・医書などの専門書に限られ、「物之本」といわれました。1655~61年(明暦・万治年間)から仮名草子、御伽草子などの娯楽本も出版されるようになる。しかしこの頃はまだ、江戸には地元の店はなかった。京都から江戸へ出店された支店が本を売り、それらは下り本と呼ばれた。

やがて1661~73年(寛文年間)に江戸でも出版が始まり、江戸で作成された大衆本が地本と呼ばれることになる。地本を企画および制作して販売した問屋が地本問屋。地本問屋の間では同業者が集まって本屋仲間という組合が作られた。これに加入しないと出版することができなかったのである。作中でも描かれたとおり、新規事業の参入障壁は高かったのだろう。知名度も資金も圧倒的に上回る2つの大手企業を相手に、蔦重は今後どう立ち向かうのだろうか。蔦重のひらめきと行動力に期待だ。

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