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家族が認知症になりまして 第3回 もっと「縁起でもない話」をしよう―介護、相続、お墓…LIFULL 介護編集長に聞く、“親の終活”との向き合い方

マイナビニュース / 2025年2月10日 8時15分

――たしかに親世代は、お医者さんや権威のある人の話は素直に聞く傾向がありますね。

そう、専門職の言葉というのは強いんですよ。だから、そこを有効活用する。ふだん、病院に行っていない方であれば、地域包括支援センター(以下、包括)に連絡をするのもいいと思います。包括の職員の方はその地域にどのような病院があるのか把握していますので、まずは状況を説明して家に来てもらう。そこで「1回検査をしておくと安心ですよ」ということを第三者の立場から言ってもらうのも効果的だと思います。
○公的サービスにつながるには地域包括支援センター

――包括は、介護認定を受けるなど高齢者が公的サービスにつながるときにお世話になる機関ですよね。ただ、どの段階から相談していいのか迷います。

そもそも包括の存在を知らない人のほうが多いかもしれません。包括とは、介護・医療・保健・福祉などの側面から高齢者を支える「総合相談窓口」で、各市町村に設置されています。相談のタイミング自体は、認知症の症状が出る前からでも全く問題はないんですよ。包括には介護予防という役割があり、地域の人をなるべく「要介護」にさせたくない。例えば私の父は一昨年に亡くなったんですが、自宅には包括の人が月に1度くらい来てくれていました。高齢者が多い地域だったというのもあって、地域の情報は知っておきたいんでしょうね。ですから、認知症なのか、もの忘れなのかわからない状態での相談もむしろ歓迎だと思います。

――相談は、家族が包括を訪ねる形ですか?

対面相談だけでなく、電話でも相談できます。事業所によってはメールやLINEで対応できるところもあるようなので、まずは管轄を調べて連絡してみるといいと思います。

――デイサービスなど、介護保険サービスを利用するための介護認定を受ける場合も包括ですよね。

そうですね。役所あるいは包括に行って申請をすることになります。その後、行政から委託された訪問調査員が来るわけですが、認定を受ける際にはポイントが2つあります。ひとつは、生活の様子を知る家族が必ず認定調査に立ち会うということ。これは“業界あるある”なんですけど、調査の人がくると、本人は信じられないくらい元気になったりするんです。背筋をピンとして、「全然困ってません」となる方が本当に多いんですね。なので、家族が立ち会って、ふだんの様子をきちんと伝えること。

――わかります。他人の前だとシャキッとするんですよね。

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