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名古屋から世界へ発信、先端テックの祭典「TechGALA」で見かけた注目展示

マイナビニュース / 2025年2月10日 18時30分

イベントのメイン会場である名古屋市内・栄地区の中日ビルとナディアパークには、参加企業がブースを展示。筆者が見つけたいくつかの面白い展示をレポートします。

地域を支える総合エネルギーサービス企業である中部電力もTechGALAに参加していました。同社では、高齢者宅の電気の使用状況をモニタリングして、生活者の健康と安全を見守る「eフレイルナビ」というサービスを2023年4月にスタートしています。

サービスの名称でもある「フレイル」とは、日本老年医学会が2014年に提唱したFrailty(虚弱)という概念に由来しています。フレイル状態とは、すなわち身体的機能や認知機能の低下が見られる状態のことを指します。一人暮らしの高齢者など、フレイル状態が懸念される家庭に設置したスマートメーターの使用量を定期的にチェックし、さらにデータをAI解析にかけます。異状が見られた場合は、eフレイルナビを導入する自治体が職員を派遣して、見守り・声かけを行う支援サービスとの連携にテクノロジーを活用する事例です。

eフレイルナビは個人の生活者ではなく、自治体が契約して、生活者の個人情報を安全に管理しながら活用することを前提としたサービスです。2025年現在で、三重県東員町、長野県松本市をはじめ、全国13の自治体に採用が広がっています。同社のスタッフによると、電気データがあれば中部エリア外の自治体でも利用できることから、TechGALAへの出展を全国に向けたサービス紹介の契機にする狙いもあったそうです。スマートメーターの使用状況をAI解析するサービスなので、生活者が宅内にカメラやセンサーを置かなくても「見守り」ができるということで、自治体と利用者の双方からポジティブな反響があるそうです。
自動車部品の端布をライフスタイル雑貨にアップサイクル

愛知県清須市に拠点を構える豊田合成は、エアバッグや自動車のハンドルを製造販売するメーカーです。TechGALAには、エアバッグの製造後に余った端布をバッグや小物入れなどの商品にアップサイクルした同社の取り組みにスポットライトを当てていました。

豊田合成では、2020年に独自のアパレルブランド「Re-S」(リーズ)を立ち上げ、ライフスタイル雑貨を中心に多数の商品を展開しています。エアバッグの生地は気密性を高めるため、表面にシリコンを塗布します。不要な端材は、このシリコンをあとから取り外して通常のポリエステル生地に戻すことが難しいため、Re-Sのブランド商品を作るまでにもさまざまトライアルアンドエラーがあったそうです。現在は、アシックスのシューズにエアバックの生地を活用したり、他業界とのコラボーレションにも力を入れています。

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