1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. IT
  4. モバイル・アプリ

【決算深読み】シャープ再建は見えたのか? 黒字化必達へ「ヒリヒリ」したQ3決算

マイナビニュース / 2025年2月10日 17時17分

画像提供:マイナビニュース

シャープが発表した2024年度第3四半期累計(2024年4月~12月)の連結業績は、売上高が前年同期比6.0%減の1兆6579億円、営業利益は前年同期のマイナス35億円の赤字から203億円の黒字に転換。経常利益は前年同期比87.4%減の8億円、当期純利益は前年同期から56億円悪化し、マイナス35億円の赤字となった。

シャープの沖津雅浩社長兼CEOは、「第3四半期(2024年10~12月)の売上高は減収になったものの、営業利益は、第2四半期からさらに改善し、前年同期比では8.8倍となった」と総括。「ブランド事業の売上高は、3セグメント(スマートライフ&エナジー、スマートオフィス、ユニバーサルネットワーク)のすべてが増収となり、前年同期を上回った。営業利益も、円安によるマイナス影響があるなか、全セグメントで増益を達成した。デバイス事業は減収となったが、ディスプレイ事業の構造改革を進めた効果があり、営業赤字は大幅に縮小した」と説明した。

経常利益および最終利益は、営業外損失として、為替差損が発生したことや、特別損失として、アセットライトに関連する減損損失、事業構造改革費用を計上したことで減益になっている。
家電事業は国内苦戦も海外伸長

セグメント別業績では、ブランド事業の売上高が前年同期比10.6%増の1兆1047億円、営業利益は28.3%増の596億円となった。「円安のなかでも増益を確保し、安定した利益を計上している。案安に対する打ち返しがうまくいっている」と語った。

そのうち、スマートライフ&エナジーは売上高が前年同期比2.1%増の3454億円、営業利益は30.7%減の138億円となった。

「第3四半期は、国内白物家電事業がほぼ横ばいとなった。CMなどプロモーションを強化した効果もあって、空気清浄機が伸長したが、需要が低調だった冷蔵庫などが前年実績を下回った。だが、海外の白物家電事業は大幅な増収となった。全地域で増収であり、ASEANでは大型商品や高付加価値モデルへのシフトにより、冷蔵庫が大きく伸長し、洗濯機も堅調に推移した。欧米の調理家電も好調だった。一方で、エネルギーソリューション事業は市況低迷の影響を受け、海外での売上げが減少したが、国内のEPCは前年実績を上回った」という。

また、スマートオフィスは、売上高が前年同期比17.0%増の4935億円、営業利益は48.1%増の280億円。第3四半期は国内ビジネスソリューション事業が成長した。なかでも、PCでは、法人向けプレミアムモバイルモデルが引き続き好調であり、LCM機能を強化した効果もあって、国内法人向けビジネスを中心大幅な増収を達成。PC事業の高付加価値化が進み、増益になっている。海外では競争環境が激化した米州のMFPやインフォメーションディスプレイが減収となった。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください