【決算深読み】シャープ再建は見えたのか? 黒字化必達へ「ヒリヒリ」したQ3決算
マイナビニュース / 2025年2月10日 17時17分
すでに、2024年12月には、海外で販路獲得のために、IT関連企業を買収。「シャープとしては、4年ぶりの買収を行っている。プランド事業への投資を開始している」(シャープ 専務執行役員 CFO兼管理統轄本部長の小坂祥夫氏)と語った。
また、沖津社長兼CEOは、「AIを商品に組み込むためには、人材が必要になる。人材を確保するために企業を買収することも視野に入れる。ブランド事業が成長するためにどんな資産が必要であるかを見極めて、投資先を決めていく」と語った。その一方で、「既存事業においても、いい商品があれば投資をしていくことになるが、新たな工場に投資することは考えていない」と述べた。
シャープ再建、「達成のかぎ」はどこに?
ブランド事業にフォーカスするという指針を示し、それに向けた構造改革が推進されており、業績の回復に向けた道筋も明確になろうとしている。沖津社長兼CEOは、「2024年度の黒字化を達成しなければ、シャープの成長は、なにも始まらない」と、黒字化に強い意思をみせる。
沖津社長兼CEOは、今年の正月休みに、京都の伏見稲荷大社を訪れ、願い事が達成されるように祈念して創られた「達成のかぎ」を授かってきたという。「この『達成のかぎ』を、毎年授かるようになって以降、多くの年で業績目標を達成することができている。今年度も公表値を必ずやり遂げることができると確信している」と語る。
2024年度第3四半期累計では、営業黒字となったものの、最終赤字からは脱却できておらず、構造改革の成果がまだ出し切れていない状況にある。また、ソフトバンクへのSDP液晶工場および関連施設の譲渡の交渉が、遅れていることも気になる。これが最終赤字からの脱却にも影響するからだ。
最終コーナーとなる第4四半期を迎えている今、シャープ経営陣にとっては、まさに「ヒリヒリ」した3カ月間となっている。
(大河原克行)
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