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【決算深読み】シャープ再建は見えたのか? 黒字化必達へ「ヒリヒリ」したQ3決算

マイナビニュース / 2025年2月10日 17時17分

シャープでは、2024年度(2024年4月~2025年3月)連結業績予想を修正し、売上高は300億円増額の前年比8.3%減の2兆1300億円、営業利益は100億円増額し、200億円への黒字化の計画を維持。また、経常利益は90億円減額の10億円とし、これも黒字化の計画を維持する。当期純利益は50億円の見通しとしていたが、「最終利益の通期予想は、グリーンフロント堺の土地、建屋をソフトバンクに譲渡し、それに伴う収益や、アセットライト化やディスプレイ事業の構造改革に関連する費用などを合理的に算定することが可能となった時点で公表する」とした。だが、「2024年度は、2021年度以来、3年ぶりとなる最終黒字を達成できる見込みであり、50億円を多少なりとも上回るところを目指していく」と述べた。

2024年度の重点施策であるアセットライト化の進捗についても説明した。

カメラモジュール事業では、12月27日に、鴻海グループのFullertainに譲渡する契約を締結し、2025年度第1四半期中のクロージングを予定。半導体事業では、2024年度中の契約締結に向けて、鴻海と継続協議中だという。

グリーンフロント堺では、SDP液晶工場および関連施設を整理。ソフトバンクとは、2024年度の譲渡完了を予定。KDDIとも基本合意書を締結し、2025年4月までの譲渡実行に向けて詳細を協議している。「KDDIとの話し合いは、当初は4社で検討を進めてきたが、シャープとKDDIの2社で進めることが適していると考えた。AIデータセンターの運営については、2社で協業できることがないかという点で検討を続けている」とした。

また、本社工場棟は1月30日に、積水化学工業と売却契約を締結。2025年10月の譲渡を予定している。今後のシャープ本社の移転については、「移転先を探している。東京や関東への移転は考えていない」と述べた。

2024年6月に、社長兼CEOに就任した沖津氏は、2024年度の黒字必達を、最低限の目標に掲げている。

「アセットライト化をきっちりと進め、2025年5月に次期中期経営方針を発表したい」とし、「2025年度は、ブランド事業にさらにシフトしていくことになる。既存のブランド事業だけでなく、新たな分野のブランド事業をいかに伸ばしていくかという点で成長戦略を立てていく予定だ。2025年度は、ブランド事業の新たな取り組みに向けて投資を行い、新たなジャンル、新たな販路を拡大していく。チャンスがあれば掴んで(買収)していきたい」と述べた。

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