絵画の表象と素材、その機能と作用に関心を寄せる品川はるなと吉岡寛晃による二人展「New Look of the paintings by Haruna Shinagawa and Hiroaki Yoshioka」

NeoL / 2022年8月29日 19時0分

EUKARYOTEでは2022年8月26日（金）から9月18日（日）までの会期にて、品川はるなと吉岡寛晃による二人展「New Look of the paintings by Haruna Shinagawa and Hiroaki Yoshioka」を開催。

品川はるなは1995年東京都生まれ、2017年に東京造形大学造形学部美術学科絵画専攻を卒業。品川の作品に特徴的な緞帳を暗示するかのような剥離した塗膜は、キャンバスに塗り広げた絵の具を、予め施したマスキング処理によって任意の位置まで引き剥がすという、色彩と形態への関心に基づいた実験的技法によって制作されている。この引き剥がされた絵の具の膜＝幕は、キャンバスという舞台の上に存在していることで、絵画として成立しているのかもしれない。品川の作品は、色面であった絵の具とキャンバスとの間に距離が置かれることで、絵画的イリュージョンと物質的構成要素との緊張関係ついて問いかけながら、その間に在り続けている。

吉岡寛晃は1993年兵庫県生まれ、2017年に京都造形芸術大学（現：京都芸術大学）芸術研究科芸術専攻ペインティング領域を修了。品川とは対照的に、描画材による凹凸が見つからない吉岡の作品は、キャンバス生地からかたどったシリコン型にペインティングし、“キャンバスの複製”をとってパネルに貼り付けるという、インダストリアルかつ絵画的な技法がとられている。同一の型から繰り返し生成することで成立する作品群は、それぞれがオリジナルの絵画として振舞っているかのよう。

絵画の表象と素材、その機能と作用に関心を寄せる点において共通する二人の制作は、空間と時間の中で絵画が絵画であることを振る舞うようなインスタレーションとしても見ることができるだろう。

「New Look of the paintings by Haruna Shinagawa and Hiroaki Yoshioka」

会期 : 2022年8月26日 (金) - 9月18日 (日)
参加作家：品川はるな、吉岡寛晃
※新型ウイルス感染予防のためオープニングレセプションは行いません
会場 : EUKARYOTE 1 - 3F (東京都渋谷区神宮前3-41-3)
[東京メトロ銀座線外苑前駅出口徒歩10分]
時間 : 12:00 - 19:00
休廊 : 月曜日

https://eukaryote.jp/exhibition/new-look-of-the-paintings/

品川はるな
1995 東京都生まれ
2017 東京造形大造形学部美術学科絵画専攻卒業

個展
2019「Do not say a little in many words but a great deal in a few」　EUKARYOTE /東京
2016「UNKNOWNS2016Vol.5」ギャラリー現　/東京

主なグループ展
2021「P.O.N.D.2021～パルコで出合う、まだわからない世界～」渋谷パルコ /東京
「texture」MEDEL GALLERY SHU|愛でるギャラリー祝 /東京
「IMPROVISATION MAR.2021」EUKARYOTE /東京
「(im)perfect surface」NEWoMan YOKOHAMA /神奈川
2020「EUKARYOTE GROUP SHOW」 EUKARYOTE /東京
「sequence ART 2020 ~アートでつながる感性の連鎖~」 MIYASHITA PARK North /東京
「DELIVERY BOX PROJECT,20201101」Uber Arts
「EUKARYOTE POP UP SHOW」　WHAT CAFE 寺田倉庫 /東京
「DELTA Experiment」 TEZUKAYAMA GALLERY /大阪
「EUKARYOTE　GROUP　SHOW」 EUKARYOTE /東京
2019「LUMINE ART FAIR -My First collection-」　LUMINE0 /東京
「Specimen(s)」 EUKARYOTE /東京
「HELLO my name is________」 EUKARYOTE /東京
2018「PREVIEW」 EUKARYOTE /東京
2017「open house」青春画廊西陣 /京都
「Transient Color」児玉画廊 /東京
「アートアワードトーキョー丸の内2017」行幸地下ギャラリー /東京
「Les Fleurs Anim「points of departures」 ARENA1 /ロサンゼルス
「美大生展」 SEZON ART GALLERY /東京
「群馬青年ビエンナーレ2017」群馬県立近代美術館 /群馬

受賞
2017「ZOKEI展」ZOKEI賞
「群馬青年ビエンナーレ2017」入選

吉岡寛晃
1993 兵庫県生まれ
2017 京都造形芸術大学（現：京都芸術大学）芸術研究科芸術専攻ペインティング領域修了

個展
2019「Hiroaki Yoshioka Exhibition」KOKI ARTS /東京
2015「Hiroaki Yoshioka Exhibition」京都造形芸術大学

主なグループ展
2020「カンサイボイス-A journey through painting today-」　nca | nichido contemporary art /東京
2018「Winter Show」　KOKI ARTS /東京
「Artists’ Fair Kyoto」　京都文化博物館
2016「Under 29 Artists Exhibition」　GALLERY MoMo /東京
2015「Tokyo University of the Arts Exchange Exhibition SPERT 2016」 Galerie Aube /京都
「HERE I AM KUAD × TUNA」　Na pai Art Gallery /台北
「HOP2015」　Galerie Aube /京都