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「拝鬼?」 - ふるまい よしこ 中国 風見鶏便り

ニューズウィーク日本版 / 2014年1月4日 20時58分

「これらのグループには年齢50歳以上の老人が少なからずおり、彼らは典型的なあの時代の参与者、特に文化大革命を経験した人たちだ。彼らはあの特殊な時代に他とは別の解釈を施し、あの時代を経てきた毛沢東擁護派はあれを血湧き肉踊る時代だったと語り、青春期に受けた教育や宣伝が彼らの一生に大きく影響している」

「次に、現実に不満を持っている人たち。毛沢東擁護派は現実への不満から過去の時代を恋しく思うようになり、毛であればこれらの問題を問題にすらせず、あるいは根っからこんな問題は起こりえなかったと考えている」

「さらに、社会の変化に適応できない人たち。後進経済国の社会的な変化が、人の地位、影響力、富の分配や資源の占有などの面で一連の分化を引き起こした。彼らはそんな現実を受け入れられず、自分の立ち位置と心の置所を見つけられず、社会の変化に適応できずにいる」

「4つ目は現実と歴史に対する二重の誤読。人間は同じものを見てもその立場、知識、気持ちなどの要素がその解釈に影響するし、時には完璧に対立することがある。毛擁護派、特に毛左派はある歴史に対して独特の解釈を行うが、それらは事実及び実践によって常識と真理に大きく反していることが証明されているにも関わらず、彼らは自分の解釈を堅持し続けている」

 青春時代を過ごした人、現在に不満を持つ人、社会の変化に適応できない人、そして現実と歴史に対する誤読......中国だけではなく、どこかで聞いたような話だ。

 もし、死んでしまった者が死後も罪を負い続けるのが中国式ならば、天安門のど真ん中に眠る毛沢東はどうなのだ。人々は冷ややかな視点を党トップの毛沢東記念堂訪問に向けている。そんな人たちにとって、靖国神社に眠る戦犯はすでに遠い昔の話題になっている。

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