1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 国際
  4. 国際総合

「独立から起業へ」飛躍するために必要なこと

ニューズウィーク日本版 / 2016年2月29日 11時11分

【参考記事】「解決策を100個考えなさい」とティナ・シーリグは言った

 気楽そうに聞こえるかもしれませんが、実際には相当なスピードで走っているので、全然寝ないし、家にも帰らないし、プライベートのときもずっと考えているし......でも、仕事だと思っていません。ライフワークだと思っているから、つらくない。それって実は、カシオ時代も同じなんです。だから、私にとってはなにも変わっていない感覚です。

森 僕は、起業っていうのはもっとカジュアルにしてもいいと思っています。

 日本はこの20年くらいGDPがまったく上がっていませんが、アメリカは2.5倍くらいになっています。同じ先進国でこの差が出るのは、起業した人数の差じゃないかと思っているんです。だから、起業を重く考えずに、リスクととらえずに、もっと軽くやってほしいと思っています。

 動かないと経験できない。動いて失敗しても、その経験が次につながって、新しいことやより多くのことができるようになるんです。

 いまの日本は、たとえばコンビニで時給1000円のアルバイトをしているだけでも、とりあえず死なないじゃないですか。それって、ものすごく恵まれた環境だから、独立するリスクは少ないと思うんです。

就職して人生のスト―リーを与えられる時代は終わった

加谷 森さんは一見、突っ走ってきたように見えるけど、実はフリマアプリ「メルカリ」の立ち上げに携わっていたりと、体系的に進んできていますよね。その経験を踏まえて、これから起業したいと思う人は、どういう勉強や経験を積めばいいと思いますか?

森 ぶっちゃけ、スキルは関係ないと思っています。そういうのは、起業してから苦労することのほうが圧倒的に多いので。だから、やっぱり"思い"ですね。業界に対する思いとか、製品に対する思いとか。それが、起業するのにいちばん大切だと思います。

 どんな業界でも10年くらい勤めていれば、そこに関しては、一般の人に比べればプロフェッショナルだと思うんです。そこで、たとえば業界への不満とか、あるいは納得感とか、そういうものがあれば起業の動機になると思うんです。

【参考記事】悪行をやり尽くした末、慈善活動家になった男の話

 すでに課題が見えているんだから、他の人がやるよりもうまくいくはず。そう思えれば、恐れることはないと思います。

中澤 私は、要領の良さが大事だと思っています。学校の勉強はできなくっても、要点をつかむ力がある人、という意味です。たとえばグーグル検索をするにしても、どういうキーワードを入れたらいいかわからないっていう人、結構いますよね。でも、うまくやれば一発で欲しい情報が出てくる。そういう要領の良さを身につけたほうがいいと思います。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください