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神父からインディオスまで ベネズエラ9.1大規模デモの参加者たち

ニューズウィーク日本版 / 2016年9月16日 6時20分


チャベス政権下ではインディオスの権利の尊重は常に重要なテーマでした。そのために憲法も変わりましたが、結局のところ憲法上の文面が変わっただけで、実際には経済悪化などの影響をもろに受け、何かと苦しい生活を強いられてきたのがインディオスの人々です。以前は熱心にチャベスを支持した彼らがカラカスまで徒歩で出向きマドゥロに抗議する姿は、まさに時代の変化を象徴するものでした。




デモ直前の政治的指導者、政治活動家の逮捕

 デモ当日が近づくにつれ、政府当局は突如、大胆な弾圧行為に出ます。野党政治家および野党支持者の逮捕、拘束です。

 野党「民衆の意志」の政治家で元サンクリストバル市長のダニエル・セバジョスは、2014年より自宅軟禁されていました。それが8月27日の午前3時、突如SEBIN(ベネズエラの諜報局)が健康診断を理由に自宅を訪れセバジョスを救急車に乗せると、そのまま拘束、投獄しました。

Así se despidió mi hija Victoria de su papa, la DICTADURA no va a destruir a mi familia, la libertad será PRONTO pic.twitter.com/TZufjd4BEP— Patricia Ceballos (@PatrideCeballos) 2016年8月27日


 続いては、2007年の反政府派学生運動の中心的人物で、ここ数年スペインに亡命していたジョン・ゴイコチェアがSEBINにより逮捕(というより実質的な誘拐)されます。ジョン・ゴイコチェアはテロの嫌疑をかけられますが、証拠はなく、あるのはディオスダド・カベジョによる告発だけでした。

Rosaura: Ya se cumplieron 24 horas desde que mi esposo fue secuestrado por el Sebin. Exijo verlo y hablar con él pic.twitter.com/tRTKRNAEZZ— Yon Goicoechea (@YonGoicoechea) 2016年8月30日


 このようにレオポルド・ロペス率いる「民衆の意志」党員に対する弾圧はエスカレートしており、これまでのチャベス主義政権にはないキューバのような独裁的やり方に、野党派側には動揺が広がりました。

 
締め出される外国メディア

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