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45オーバー独女は61%が幸せ それでも「おひとり様」行動には自信なし?

ニューズウィーク日本版 / 2017年11月20日 16時50分

<友達や趣味があれば幸せでも、社会の焦点はいまだに「結婚」。独身者の約4割は1人でいることに不安を感じている>

リサーチ会社「Mintel(ミンテル)」の調査で、独身女性の61%が自身の状態に満足していることが明らかになった。対して、現状を幸福だと感じる独身男性は49%にとどまる。英テレグラフなどが報じた。

調査対象はこの先しばらく交際、婚約や結婚などでステータスが変わる見通しのない独身のイギリス人男女。女性のうち75%は、過去1年の間に積極的にパートナー探しをすることもなく、特に45歳以上の女性にその傾向が強い。45~65歳の独身女性の32%が「とても幸せ」の状態で、男性の19%を大きく上回った。

シングルの女性はパートナーのいる女性と比べて、たくさんの社会的活動と友人を持つ傾向にある。独身なら家庭の仕事がない分、時間やお金を交友関係に使えそうなのは男女の共通事項だが、男性の場合は正反対だ。パートナーのいない男性は社会との繋がりも薄い。

独身者の敵は社会的圧力

現在、イギリス人の42%は自分のステータスを「独身」と認識している一方、パートナーがいると答えたのは58%。独身者にとって生きやすい環境に変化してきているようにも見えるが、実際はそうでもなさそうだ。

男女限らず独身者の3人に1人(38%)は独身であることを不安に感じている。SNSも不安材料の1つになっている。インスタグラムやフェイスブックで自分の近況を公開する際に「他の人よりも充実しているように見える投稿かどうか」プレッシャーを感じると報告されている。この傾向は若い人に顕著で、18~24歳の独身者の54%が独身のままでいることを心配している。



ミンテルはレポートで「結婚と人間関係を巡る状況は自由になっているかもしれないが、結婚することに社会的な焦点がある」と指摘している。その証拠であるかのように興味深いデータが出た。

パートナーを持つ人や結婚している人は、独身者よりも「おひとり様」で行動することに自信があるようだ。1人で映画館に行くのに自信があると答えたのは、パートナーがいる人の73%。一方、独身者は68%で、以外にもパートナーがいる人より低い。

俗に言う「ひとり飯」でも同じことが言える。パートナーのいる人の61%はレストランに1人で入っても自信を持って食事をしていると答えたのに対し、独身者は56%だった。

パートナーの有無問わず女性のほうが社交的

英エセックス大学のエミリー・グランディ教授は、女性は男性よりも人間関係を強く意識し行動する傾向にあると指摘する。

「女性は友人との関係や家庭以外の社会との繋がりがあったほうが良い状態で過ごせる傾向にあるが、既婚者の男性はその部分を妻に頼り過ぎていて、家庭以外の社会的関係はほとんどない」そうだ。

シングリズム(独身者差別)研究の第一人者で、独身について多くの著書を持つカリフォルニア大学サンタバーバラ校のベラ・デパウロ博士(社会学者)は、2016年に発表したレポートで「結婚すると人は視野が狭くなる」と発表した一方で、「結婚するとより孤独を感じる」という興味深い指摘もしている。

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ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

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