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女性蔑視のトランプを支える「トランプの女たち」のナゾ

ニューズウィーク日本版 / 2018年11月27日 17時0分

かつて彼女のファンだったメディア界の大物バリー・ディラーに批判されても、中国、インド、EUの指導者と親しくなったイバンカは平気だ。ディラーは今春、こう言っている。「あんな悪人からどうしてこんなに礼儀正しく、親切な娘が生まれたのかと思ったものだ。今ではそう思わないがね」

イバンカは究極の「トランプ」ブランドだ。そのロゴを引きちぎり、独り立ちする日は来るのだろうか。

マーラ・メイプルズ

イバナと結婚していた頃から、女優マーラ・メイプルズとの仲は公然の秘密だった。またトランプが『プレイボーイ』のヌードモデルやラスベガスのショーガールのような「理想の美女」に仕立て上げようとした女性は、おそらくメイプルズが最初だ。

トランプはお抱えのパブリシストやスタイリスト、ジャーナリストを総動員して彼女のブランド化を図った。一冊丸ごとトランプを取り上げた雑誌『本物のトランプ』の表紙に、メイプルズを載せた。プロレス団体WWE(ワールド・レスリング・エンターテインメント)のイベントでインタビュアーをやらせ、美人コンテストでは司会を任せた。人気ドラマ『ベルエアのフレッシュ・プリンス』に、2人で一緒にカメオ出演したこともある。

1000人の参列者に祝福され2人目の妻になった女優メイプルズは、トランプの「理想の女」になるのを最後は拒否 Ron Galella-Wireimage/GETTY IMAGES

メイプルズは93年秋に娘ティファニーを出産。同年12月にはニューヨークのプラザ・ホテルで盛大な結婚披露宴を催した。だが女優としての盛りは過ぎていた。92年に出演したブロードウエイミュージカル『ウィル・ロジャーズ・フォリーズ』は好評だったが、妊娠のため降板した。

やがて、メイプルズはトランプ色に染められることにうんざりした。「メイクなしで出掛けたいタイプの私を、(トランプは)別人に、モノに......強欲のシンボルに変えようとした」

2人は99年に離婚。メイプルズはボディーガードとの不倫を報じられたが、養育費と100万ドルの慰謝料を得た。



メラニア・トランプ(旧姓ナウス)

「いい契約を取ってやった」。02年5月、トランプはラジオ番組で豪語した。契約とは、新しい恋人メラニア・ナウスをタバコの「キャメル」の広告塔に据えたこと。タイムズスクエアにメラニアの巨大な広告が出現した。

当時のメラニアは28歳。モデルとしてはピークを過ぎ、何らかの後ろ盾を必要としていた。

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