新NISAスタート! 運用成績が良い「日本株」投資信託5選...今後の人気はアクティブ投信へ?
ニューズウィーク日本版 / 2024年2月14日 7時25分
運用にあたっては、日本の代表的な企業群を示す「日経500種平均株価」に採用されている銘柄から予想配当利回りの高い順に上位70銘柄程度を投資対象とします。ただし、財務内容などを精査し、投資対象としない場合もあります。
さらに、毎月1回リバランス(組み入れ銘柄の見直しと組み入れ比率の調整)を行い、ファンドの予想配当利回りの向上を目指す運用スタイルです。ポートフォリオの業種別の組み入れ比率は、輸送用機器、機械、銀行業が上位です。
昨年秋から為替の円高ドル安が進行したことで輸送用機器の株価が下押しし、配当利回りが高まった結果、今年1月のリバランスでは輸送用機器など自動車株の組み入れ比率の増加幅が大きくなりました(参考>https://www.sbiokasan-am.co.jp/data/news/4432/report.pdf)。
流入資金額2位は、野村アセットマネジメントの「ノムラ・ジャパン・オープン」です。直近1年間の資金流入総額は656億円で、純資産総額は1158億円となっています。設定は1996年2月と運用期間が非常に長く、過去の実績があることも、資金の流入につながっているとみられます。
ポートフォリオの組み入れ比率上位は、2023年末時点で電気機器が25%、輸送用機器が14%、機械が8%と、割安な景気敏感株が中心となっています。
個別での組み入れ比率上位の銘柄は、日立製作所<6501>、トヨタ自動車<7203>、アドバンテスト<6857>、ディスコ<6146>、ローム<6963>など、海外投資家が好む銘柄に加えて、上昇している半導体株などが上位となっています。直近1年の基準価額の上昇率は25%でした(参考>https://www.nomura-am.co.jp/fund/monthly1/M1140175.pdf)。
新NISAスタートで今後の人気はアクティブ投信へ?
日本株の投資信託について、「運用上手」「投資家の支持が高い」という視点でから5つのファンドをご紹介しました。
昨今の積み立て投資ブームでは、日経平均株価やS&P500種株価指数などの株価指数に連動するタイプのインデックス・ファンドが主流となっていますが、ここでご紹介したのは、いずれもファンドマネージャーが投資対象を厳選して投資する「アクティブ(積極運用)型」の投資信託です。
新NISAのスタートで、高配当株を中心に個人投資家の資金が早くも株式市場に流入しています。また、成長投資枠の対象となるファンドはアクティブ型の投資信託が多数を占めており、今後アクティブファンドへの資金流入が増えていく転換点になるかもしれません。
投資信託では運用はお任せできますが、長期間にわたって投資する積み立ての場合などは特に、それぞれのファンドの特徴や実績をしっかりと理解して、悔いのないファンド選びをしたいものです。
[執筆者]
佐々木達也(ささき・たつや)
金融機関で債券畑を経験後、証券アナリストとして株式の調査に携わる。市場動向や株式を中心としたリサーチやレポート執筆などを業務としている。ファイナンシャルプランナー資格も取得し、現在はライターとしても活動中。株式個別銘柄、市況など個人向けのテーマを中心にわかりやすさを心がけた記事を執筆。
※当記事は「かぶまど」の提供記事です
佐々木達也 ※かぶまどより転載
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