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頭のいい人=学歴やIQが高い、ではない...「頭のよさは他者が決める」時代に、最も大事な能力とは?

ニューズウィーク日本版 / 2024年3月21日 11時20分

『頭のいい人が話す前に考えていること』
 著者:安達裕哉
 出版社:ダイヤモンド社
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頭のよさは、「人間関係の中」にできるもの

──改めて、「頭のいい人」とはズバリどんな人だとお考えですか。

従来は、学歴があるとかIQが高いとか、自己完結できる定義でした。ですが、編集者の淡路さんと話すなかで、「頭のよさは、人間関係の中でできるもので、 人の間にある」という結論にたどり着きました。

これは人間関係論を専門とする大学教授から聞いたお話とも符合しました。人間関係の悩みも、個々人の中にあるのではなく、人と人とのやりとりの間に生じるものですよね。同様に、頭のよさも自分と他者とのやりとりのなかで見出され、他者が自分のことをどう思っているかで決まっていく。この根本的なコンセプトについて、本書では、より伝わりやすいように「頭のよさは他者が決める」と表現しました。

──本書では、「客観視」「整理」「傾聴」「質問」「言語化」という5つの思考法が解説されています。仕事で成果を出し続けたいと願う20、30代のビジネスパーソンにとって特に大事な観点を1つ選ぶとしたらどれでしょうか。

一番大事なのは「傾聴」だと考えています。質問と言語化は難しいのですが、傾聴ができてはじめて行えるもの。そして客観視と整理は傾聴のためにあるといっていいでしょう。

「頭のよさは他者が決める」ということは、他者から「この人は自分の役に立つことをしてくれる、貢献してくれる」と思われることが第一条件になります。となると、相手に役立つことが何なのかを理解しないといけないので、傾聴が大事になる。マーケティングも同様に、クライアント企業のいうことを聞かないといけない。だからマーケティングは「会社版の傾聴」みたいなものなんです。

──傾聴力を上げるための秘訣は何でしょうか。

話を聞くときに、「次に尋ねる質問を考えない」ことですね。まずは、相手の話に集中してメモをとって理解していく。そして、相手が話し終えてから「この状況でさらに理解しないといけないことは何か」と、次の質問を考えます。会話中に沈黙するのは勇気がいりますが、途中で「間」をあけて沈黙してもいいんです。

相手の語る課題を、うのみにしてはいけない

──「7つの黄金法則」では、お客様や上司などから「頭がいい」という信頼を得る方法についてふれられています。なかでも組織を率いるリーダーが特に重視するとよいポイントはありますか。

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