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ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の瞬間映像をウクライナ軍が公開...ドネツク州で激戦続く

ニューズウィーク日本版 / 2024年3月31日 14時0分

a_v_d/Shutterstock

<ウクライナ国防省が公開した空撮映像には、ロシア軍の213ミリ口径対潜迫撃砲が攻撃を受けて爆発する瞬間が捉えられている>

ウクライナ軍がロシア軍の迫撃砲を攻撃し、破壊した瞬間を捉えた動画が公開された。この空撮映像は、ウクライナ国防省が3月28日に公開したもの。そこには、ロシア軍の213ミリ口径対潜迫撃砲RBU6000「スメルチ2」が標的にされ、攻撃を受けて爆発・炎上し、分厚い煙が立ち上る様子が映っている。

■【動画】眩い光を発して爆発・炎上するロシア「スメルチ2」迫撃砲...ドネツクで激戦続く中、ウクライナが動画公開

「第45砲兵旅団と第80空中強襲旅団のチームワークにより、対潜迫撃砲RBU6000スメルチ2が破壊された」とウクライナ国防省は述べた。本誌はこの動画が撮影された時期や場所について独自に確認を取ることはできなかった。

今回の戦争におけるロシア軍の兵士や装備の損失について推定値を公表しているウクライナ軍参謀本部は、28日に情報を更新し、ロシア軍が一日で砲兵システム32基、戦車10両、装甲兵員輸送車21両と巡航ミサイル2基を失ったとの推定値を発表した。また過去24時間におけるロシア軍の死傷者数は780人で、戦争が始まってからの合計が43万9970人にのぼるとも述べた。

ウクライナ側もロシア側も、死亡した兵士の数を詳細に、あるいは定期的には公表していない。本誌はこれらの数字について独自に確認しておらず、ロシア国防省にメールでコメントを求めたが、これまでに返答はない。

ロシア軍の1日あたりの死者が1000人超に

死傷者数に関する推定には開きがあり、ウクライナの推定値は通常、西側の同盟諸国の推定値を上回っている。ロシア政府が今回の戦争での死傷者数に関する情報を共有することは滅多にない。ロシアのセルゲイ・ショイグ国防相は2022年9月、ウクライナとの戦争が始まってから死亡したロシア兵の数は5937人だと述べていた。

ウクライナ政府もロシア政府と同様に、死傷者の数に関する最新情報を提供することはない。2023年4月に流出したある米国防情報当局の評価によれば、その時点までのウクライナ軍の死傷者は12万4500人から13万1000人で、このうち死者は1万5500人から1万7500人だった。

ウクライナ政府は1週間少し前、ロシア軍の1日の死者数が日常的に1000人を超えていると述べていた。

ドネツク地方で続く激しい攻防

ロシア軍は何カ月にも及んだ戦いの末、2月にウクライナ東部ドネツク州のアウディーイウカからウクライナ軍を追い出すことに成功し、現在はドネツク地方での進軍に力を注いでいる。アウディーイウカをめぐる戦いは長期にわたり多数の死傷者を出し、またかなりの資源が費やされたことから「肉挽き器」と呼ばれた。アウディーイウカは、近くにあるロシア占領下のドネツク市への「玄関口」と言われている。

ウクライナ軍がアウディーイウカから撤退して以降、ロシア側はネベルスケ、オルリウカ、クラスノエやイバニフスケをはじめとする数多くの村を制圧したとしている。

ウクライナ軍参謀本部は3月28日、ウクライナ軍がドネツク地方のベルディチ、セミニウカやネベルスケの集落近くでロシア軍からの14回の攻撃を撃退したと述べた。



イザベル・バンブルーゲン

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