1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 国際
  4. 国際総合

Googleに挑む男から見たAIの今と未来 PerplexityのAravind Srinivas氏

ニューズウィーク日本版 / 2024年4月9日 11時40分

ChatGPTを開発したOpenAIは、ChatGPTの基盤となる大規模言語モデルの改良に力を入れている。基盤モデルを活用したアプリの1つに過ぎないChatGPTの改良には、それほど興味がないように見える。Googleのようにリンクを表示するだけでもユーザーに優しくないし、かと言ってあらゆる問いに対してすべて文章で答えるのも違う。スポーツの結果や株価などの情報は、文章よりも表やグラフを提示するほうが分かりやすいだろう。「情報提供の最良の方法を日々探し続ける必要があるんだ」(3:07)と同氏は語る。そうすることでGoogle検索やChatGPTよりも、ユーザーにとって使いやすいサービスを作れるのではないか。そう考えた。

ユーザーにとっての価値がすべてなので、自社開発の大規模言語モデルにはこだわらない。今はオープンソースのモデルを改良するなど実験を繰り返す一方で、OpenAIの最新の大規模言語モデルGPT-4や、GPT-4を超えたと話題のAnthropic社の最新大規模言語モデルClaude 3なども早速取り入れている。ユーザーからの問いの理解には、こうした大規模言語モデルを利用し、それ以外のタスクにはオープンソースの中規模モデルを改良したものなどを組み合わせて使っているという。ネット上では大規模言語モデルの開発競争に参加しないので、技術力の劣るAIスタートアップのように揶揄されることがあるが、技術開発競争をするよりも、いいサービスをユーザーに提供したいのだと言う。

以上、Perplexity CEO: Disrupting Google Search with AI(https://www.youtube.com/watch?v=57LqvutrOI8)というインタビュー動画を物語風にまとめました。

このほかにも以下のような興味深い発言がありました。

【Perplexityは、wikipediaとchatGPTの子供】

作りたいのは、Wikipediaのような情報の中から、ユーザーに興味のある部分だけを、自然な言葉で文章にしてくれるサービス。情報の中からユーザーが欲しいものだけを表示する。例えばWikipediaで映画スターウォーズのことを調べようとすると、Wikipediaのスターウォーズのページ上には、これまでの作品のあらすじから俳優、興行成績、関連ゲーム、登場キャラクター、劇中用語など、あらゆる情報が載っている。ユーザーはあらすじだけに興味があるのかもしれない。Wikipediaのページから欲しい情報を探し出すよりも、ユーザーが欲しがっている情報だけを答えてあげるほうが親切。「それができれば、世界の人気サイトの5本の指に入ることができるはず」という。Googleに挑んでいるようなイメージが強いが、「それができればGoogleを倒す必要がない」(6:10)という。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください