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汎用AIが特化型モデルを不要に=サム・アルトマン氏最新インタビュー

ニューズウィーク日本版 / 2024年5月27日 14時40分

【半導体とエネルギーの課題をどう解決するか】

(14:16)
半導体もエネルギーも大事だが、アルゴリズムが2倍効率的になれば、必要な半導体もエネルギーも1/2で済む。半導体工場、データセンター、電力などいろいろ問題はあるが、AIは多くの人にとって非常に価値のあるものなので、いずれ問題は解決されるだろうと思う。(湯川解説:この1、2年は半導体不足がAI進化の足枷になっていた。今後は電力不足が問題になると言われているが、AIのアルゴリズムを改良することで電力をそれほど必要としなくなるというのが同氏の意見。実際にGPT-4oはその点で大きな改良があったようで、消費者向けには無料で公開したし、企業向けにはこれまでの半額で使えるようにした)

【スマホの次のデバイスの可能性は】

(15:47)
すごく興味のあること。技術の進化にともなって、新しい形態のデバイスが可能になると思う。でもスマホは信じられないくらいすばらしい。これを打ち負かすのは簡単ではない。AppleのChief Design Officer(最高デザイン責任者)だったJohny Iveとはいろいろ議論しているが、次のデバイスを考え出すのは簡単ではない。

価格が問題なのではない。人々はたとえ低価格でも2台目のスマホは持ちたくないだろう。もっと全然違うものになるはず。それが何か分かっていれば、今頃私はそのデバイスの開発に夢中になっていると思う。ただ音声は次のデバイスのヒントだと思う。(湯川解説:Ive氏はスティーブ・ジョブズの片腕としてアップル製品のデザインを手掛けてきた人物。Ive氏と協議していると報道され話題になっているが事実だったもよう。でもどうやらまだ具体的な製品アイデアにはなっていないようだ)。

(23:57)
いろいろな用途にとってビジュアルUIは非常に便利。それを音声UIに変える必要はない。それぞれのタスクに合ったUIというものがあるのだと思う。

【AI秘書?デジタルツイン?AI幹部?】

(19:21)
常に自分の近くにいて、煩雑な操作が一切ない、そんなAIが欲しい。そういったAIに関しては二通りの考え方があって、1つは自分の延長のようなAI。自分と同じように考えて、自分の代わりにメールの返事を書いてくれたりする。もう1つの考え方は、優秀な経営幹部のようなAI。ほとんどの仕事を任せられるが、自分の延長ではない。自分と違う意見を表明したり、反論してくることもある。イエスマンではない。そんなAIを作りたいと思う。

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