売り上げ重視の出版業界と、作法が厳しい学問の世界は、どちらが「自由」なのか?
ニューズウィーク日本版 / 2024年6月19日 11時0分
そして、「『野暮は言わない』のが参加者の不文律」だと続け、そのしなやかな強さは百年の風雪にも耐えるはずだと綴る。
今、知的ジャーナリズムに必要なのは、このようなアステイオン的な思想ではないか。人はいかに生きるべきか、社会はどうあるべきか、世界にはどんな意味があるかという根源的な問いを続け、答えを模索する場が100号も続いてきたことに希望を感じる。
そして、このような知的な交流ができる場、アゴラとアカデメイアが野暮を言わずに、自由に交流できるリアルな社交の場を私ももっと作っていきたいと願っている。
河合香織(Kaori Kawai)
1974年生まれ。神戸市外国語大学外国語学部ロシア学科卒業。東京大学大学院学際情報学府修士課程修了。主な著作に『ウスケボーイズ──日本ワインの革命児たち』(小学館、小学館ノンフィクション大賞)、『選べなかった命──出生前診断の誤診で生まれた子』(文藝春秋、大宅壮一ノンフィクション賞、新潮ドキュメント賞)、『分水嶺 ドキュメントコロナ対策専門家会議』(岩波書店)など。
『アステイオン』100号
特集:「言論のアリーナ」としての試み──創刊100号を迎えて
公益財団法人サントリー文化財団
アステイオン編集委員会 編
CCCメディアハウス
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