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BTS・BLACKPINK不在でK-POPは冬の時代へ? アルバム販売が失速、株価半落の大手事務所も

ニューズウィーク日本版 / 2024年7月25日 16時22分

だが、こうした過熱気味のマーケティング手法は長続きはしないようだ。事実、一部K-POPアイドルグループのファンからは「ファンミーティングに行くために20枚以上アルバムを買うことも多いけど、最近は大変です」という声が聞こえている。

サークルチャートのキム·ジヌ首席研究員は、「昨年アイドル初年度販売量競争がどの年より激しかった」と語る。「ライバル歌手の販売量に追いついたり、前作の販売量を超えなければならないという事務所とファンの強迫観念が『押し出し』あるいは『無限ファンミーティング』のような市場の過熱を招いた。そのバブルが今年一部はじけて現れた結果だ」と分析した。

ある大手音楽事務所の関係者も「音楽的に(クオリティが)落ちたとかいう意味ではないが、アルバムのインフレがもうピークを過ぎたという話はたくさん耳にした」として「ファンも音楽関連コンテンツを消費するとき、アルバムだけに『オールイン』しない。オンラインコンテンツ、グッズ、ライブなど、さまざまなスタイルの消費をするということだ」と話した。

このままK-POPは冬の時代へ?

アルバム販売の急落と株価低迷。果たしてこのままK-POPは冬の時代へ突入してしまうのだろうか?

 

韓国の音楽業界関係者は「今年下半期も特別な契機がなく劇的な反騰は起きにくいだろうが、だからといってK-POP市場が冬の時代になることはない」と展望する。また別の大手芸能事務所の関係者は、「下半期も(上半期と)ほぼ同じ水準になりそうだ」とし、「中国のアルバムセールスが伸びず、その落ち込み分は穴埋めしづらいが、それでも海外コンサートなどで全体の売上は回復できるだろう」と話した。

他の業界関係者は「アルバム販売が最も重要な収益ルートではあるが、収益モデルを多角化しアーティストパワーを長く引っ張っていける力を作る必要がある」と指摘した。

株価については、意見が分かれている。ユアンタ証券のイ·ファンウク研究員は最近のリポートで「新事業のマーケティングコスト上昇と海外新人アーティストのローンチング費用」(HYBE)と「主要アーティストの活動空白および日本での実績が遅れて反映される」(JYP)などで主要音楽事務所の第2四半期実績が市場期待値を下回ると見通した。

ダオル投資証券のキム·ヘヨン研究員は12日、レポートで「現在、アルバム販売量の底固めは完了したと判断し、年間アルバム出荷量は-20%水準と展望される」と分析した。

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