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BTS・BLACKPINK不在でK-POPは冬の時代へ? アルバム販売が失速、株価半落の大手事務所も

ニューズウィーク日本版 / 2024年7月25日 16時22分

K-POP、韓国のものから世界の音楽へ拡散?

業界では今がK-POPの再飛躍のための足場を固める段階だと判断している様子だ。

なにより2025年はK-POPの2大アーティストBTSとBLACKPINKの完全復活が予定されている。BTSは来年、全メンバーの兵役が終了して完全体でカムバックし、グローバル活動を再開する予定だ。BLACKPINKもヤン・ヒョンソクが2NE1復活を紹介した動画の中で「2025年中に完全体でカムバック、ワールドツアーをする」と明らかにしている。

日本市場の再拡大もK-POP業界には朗報だろう。6月末に開催されたNewJeansの東京ドームファンミーティングでは、メンバーのハニが松田聖子の「青い珊瑚礁」をカバーしたことが日韓で大きな話題を集めた。また販売不振と言われるK-POPアルバムだが、日本ではオリコンの7月3週のアルバムチャートでは1位ENHYPEN『ROMANCE:UNTOLD』、2位TWICE『DIVE』、3位JIMIN『MUSE』とトップ3をK-POP勢が占めている。

さらに、日本でNiziU、NEXZをデビューさせたK-POP育成プログラムの海外展開が、今度は欧米で実を結びつつある。HYBEはグローバルオーディションで選抜した6人組ガールズグループKATSEYEを8月16日に全米デビューさせる。メンバーはアメリカ、スイス、フィリピン、韓国とまさにグローバルな活躍を期待させる多国籍チームだ。また、SMエンターテインメントは今年下半期にイギリスでボーイズグループをデビューさせる予定で、彼らの様子を追いかけたドキュメンタリーがBBCを通じて公開されるという。

HYBEが米ゲフィンレコーズと組みデビューさせるKATSEYE「Touch」ティザー動画 / YouTube

アルバム販売は減ったが、音源ストリーミング実績は着実に上昇しているという点も注目される。 ファンの消費パターンが変わり、収益創出ルートの多角化も行われている。 HYBEはK-POPファンコミュニティプラットフォーム「ウィバース」に有料サブスクプランを導入する予定だ。

こうしてみると、韓国のアルバム輸出は2023年をピークとして今後増えることはないのかもしれない。だが、それはK-POPの衰退を意味するのではなく、K-POPがさらに世界中に広がり、CD以外のさまざまなメディアへと浸透していくことの証しなのかもしれない。

【日本語字幕付き動画】2NE1のカムバックと世界ツアーを明らかにするヤン・ヒョンソクPD

 

2NE1の15周年記念コンサート、さらには2025年のBLACKPINKカムバックを予告したYGヤン・ヒョンソク統括PD YG ENTERTAINMENT / YouTube

【動画】HYBEが米ゲフィンレコーズとデビューさせるKATSEYE

K-POPのさらなる世界進出を目指して、HYBEがグローバルオーディションでデビューさせるKATSEYEの先行リリース曲「Debut」 HYBE LABELS / YouTube

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