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新たな大谷翔平伝説が始まる...「ますますリスペクトされる選手に」

ニューズウィーク日本版 / 2024年11月13日 18時40分

大谷の存在そのものが力に

今のドジャースはまさに黄金のように輝いている。3月に韓国で行われた対パドレス戦で開幕した今シーズンは、7カ月後ニューヨークの大舞台で幕を閉じた。その間に大谷は誰も予想し得なかった偉業をやってのけた。

MVPは11月21日に発表されるが、レギュラーシーズンの活躍ぶりから、大谷の2年連続3度目の満票受賞となるのはほぼ確実だろう。

ワールドシリーズ優勝後のビールでのシャンパンファイト DANIEL SHIREYーMLB PHOTOS/GETTY IMAGES

ワールドシリーズ終了2日後、ドジャースは地元に凱旋し、36年ぶりに優勝パレードを行った(前回に優勝した4年前にはコロナ禍のためにパレードは見送られた)。ロサンゼルスの通りを埋め尽くしたファンは推定25万人。大谷は愛犬のデコピンを抱いて2階建てバスに乗り込んだ。

「ここにいるファンの多さにびっくりしている」パレード中にドジャース傘下のテレビ局の取材を受けた大谷は、そう言って目を丸くした。

そして、ロサンゼルスにとって、自分がどんな存在か知っているかと聞かれると、「(地元に)貢献できてとてもうれしい。ここに集まった人たちはみんな、とても温かく僕らを迎えてくれている」と答えた。

祝賀イベントはその後、ドジャースタジアムでクライマックスを迎えた。選手たちが一人ずつ感謝の気持ちを述べると、満場のファンが惜しみない拍手を送る。

大谷は公の場ではたいがい通訳を介して話すが、ここでは英語で直接ファンに語りかけた。

「この場にいること、このチームの一員であることをとても名誉に思います。おめでとう、ロサンゼルス! ありがとう、ファンの皆さん!」

■【動画】珍しく英語で挨拶した大谷翔平 を見る

イベントが終わり、スタンドから人影が消えた後も、スタジアムの内外、いやロサンゼルスの街中が感動の余韻に包まれていた。

ドジャースの関係者、ロサンゼルス市民、日本中の人々、そして大谷と山本をはじめ、この偉業を成し遂げた選手たち全員がこの日共有した熱い思いを永遠に忘れないだろう。

大谷が初めて出場したワールドシリーズはファンが思い描いていた展開とは少し違う形で終わったかもしれない。だが野球史に残る多くの場面と同様、ドジャースの劇的勝利は人々の記憶に刻まれ、今後も輝かしい大谷伝説が紡がれてゆくはずだ。

「ショウヘイがラインアップに残ったこと、そして彼の存在そのものがチームの力になった」と、ロバーツ監督は負傷後もプレーを続けた大谷をたたえた。

「片腕でプレーし続ける彼を、選手たちはますますリスペクトするようになったと思う」

珍しく英語で挨拶した大谷翔平

Shohei Ohtani speaks in English to Dodgers World Series rally crowd/ KTLA 5

 

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