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現地ワシントンから~バイデン次期大統領就任式を前に

ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2021年1月20日 17時40分

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米デラウェア州ウィルミントンで演説するバイデン次期大統領(アメリカ・ウィルミントン)

ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(1月20日放送)にジャーナリストの鈴木哲夫が出演。産経新聞ワシントン支局長の黒瀬悦成を電話ゲストに迎え、バイデン次期大統領の就任式が行われる現地ワシントンの現在の状況を訊いた。

米デラウェア州ウィルミントンで演説するバイデン次期大統領(アメリカ・ウィルミントン)=2020年11月25日 AFP=時事 写真提供:時事通信

アメリカ・バイデン次期大統領の就任式~異例の厳戒態勢

アメリカでは現地時間1月20日、バイデン次期大統領の就任式が行われる。武装した集団による抗議デモが行われるとの情報もあるなか、首都ワシントンでは州兵2万5000人が動員されるなど異例の警戒態勢となっているようである。

飯田)現地20日ということで、日本時間では明日(21日)の深夜1時15分から式典が始まり、2時にバイデン氏が宣誓して大統領に就任という予定です。1月6日にデモがあったり、議事堂の襲撃があったりしました。

鈴木)政治取材を始めて長いですが、こんなに異例のアメリカ大統領選挙の節目は見たことがありません。

飯田)産経新聞ワシントン支局長の黒瀬悦成さんとつないで伺います。黒瀬さん、おはようございます。

黒瀬)おはようございます。

米連邦議会議事堂前に集結したドナルド・トランプ大統領支持者=2021年1月6日、アメリカ・ワシントン 写真提供:時事通信

現地ワシントンの状況~州兵部隊が警護し、車両通行禁止

飯田)就任式まで24時間を切りましたが、いまの情勢はどうですか?

黒瀬)私はいまオフィスにいます。オフィスはホワイトハウスから数百メートル、議事堂まではだいたい2キロくらいのところにあります。一帯は高さ2メートルくらいの鉄柵に囲まれています。軍服を着て銃を持った州兵部隊が警護していて、物々しい状態です。

飯田)中心部はほとんど通行止めになっていると報じられていますが、本当ですか?

黒瀬)車両の通行は禁止になっていますし、歩行者もホワイトハウスと議事堂をつなぐ目抜き通りであるペンシルベニア通りは、許可証を持っていなければ立ち入り禁止という状態です。

飯田)そうすると取材をするにしても時間がかかりますね。

黒瀬)我々も行動が制約されています。明日(21日)、バイデンさんの姿を生で見ることはできないのではないかという状況になっています。

2020年11月5日 米ワシントンのホワイトハウスで演説を終え、引き揚げる共和党のトランプ大統領(ロイター=共同) 写真提供:共同通信社

トランプ支持者でバイデン氏が正当な方法で勝ったと思っているのは17%~難しい取り組みとなる「国の統一」

飯田)「議事堂の襲撃はショッキングだった」と新聞紙面でも書かれていますが。

黒瀬)「まさかアメリカでこんなことが起きるのか」というのが正直なところです。私はトランプさんの集会に集まった人たちに話を聞きました。「必ず最後は勝つ」と言われていた人たちが、その期待を裏切られた瞬間の怒りと失望による異様な雰囲気がありました。議事堂にみんなが歩いて行って、最後あのような状態になってしまったということは、私がアメリカの政治の取材を10年するなかで初めてのことです。アメリカの将来も考えると、非常にショッキングな出来事だと考えています。

飯田)今後、新政権発足に対する怒りの行き先がどこになるかですね。

黒瀬)そうですね。トランプさんの支持者、共和党支持者のなかで、バイデンさんが正当な方法で勝ったと思っている人は17%しかいないという世論調査があります。バイデンさんは「国を統一させる」と言っていますが、これはかなり難しい取り組みになるだろうと思います。

19日、米デラウェア州で記者会見するバイデン前副大統領(ゲッティ=共同)=2020年11月19日 写真提供:共同通信社

日本は能動的な日米関係をつくることが大切

鈴木)バイデンさんがアメリカの分断された社会を戻すには、当面、「アメリカ・ファースト」の政策を取らざるを得ないと思います。それに対して日本はどのように向き合って行けばいいでしょうか? 菅総理は外交があまり得意ではないようですが。

黒瀬)改めて、アメリカの指導力を発揮させるためには、コロナで混乱しているアメリカ国内を立て直さなければいけません。その上で、バイデンさんは同盟諸国とはきちんとやって行くと言っています。アメリカの民主主義はそんなにヤワなものではないと私は信じていますので、いつかアメリカは立ち上がると思います。日本では、「バイデンさんは中国に対して弱腰」というイメージがありますが、アメリカが中国に対してオバマ政権時代のように弱腰に戻ることは、世界情勢が許さないと思います。日本はアメリカに積極的に働きかけて行くことが必要です。いままでは日本はアメリカに「何をして欲しいか」を聞くような感じでした。そうではなく、例えば安倍総理が自由で開かれたインド太平洋というものを提案してトランプさんとやって来たように、能動的な日米関係をつくって行くことが大事だと思います。

4日、米大統領選で優勢となり、デラウェア州で演説する民主党のバイデン前副大統領(ロイター=共同)=2020年11月4日 写真提供:共同通信社

アジア政策で前面に出て来る可能性の高いカート・キャンベル氏

飯田)インド太平洋担当の調整官としてカート・キャンベルさんの名前が出ています。この人は国務次官補などをやられていましたが、今後、キーマンになって行きますか?

黒瀬)おそらくカート・キャンベルさんはこれまでもアジア政策など、日本にも近い人です。かなり前面に出て来てやるのではないでしょうか。立場としては国務長官よりも下ということになるかと思いますが、「アジア政策は私が仕切る」という形で。全面的に出て来る可能性は高いと思います。

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