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「比較認知発達科学」専門家が語る、人間とチンパンジーの子育ての違い

ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2021年7月12日 12時10分

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ニッポン放送「すくすく育て 子どもの未来健康プロジェクト」(7月11日放送)に、「比較認知発達科学」が専門の京都大学大学院教授・明和政子が出演。チンパンジーの子育てについて語った。

ニッポン放送「すくすく育て 子どもの未来健康プロジェクト」

自見はなこ:幼少期はどのようなお子さんだったのですか?

明和:幼少期は友達と話すよりも、自分の世界に入って本を読み、空想の世界に浸るのが好きな子どもでした。言い換えると、言葉で自分の内面をさらけ出すのがあまり得意ではなかったのです。想いを言葉で伝えることは難しいと思って生きて来ました。

自見:言語化するのは難しいですよね。明和先生は、チンパンジーの研究をされています。

明和:私のチンパンジーの研究は、京都大学霊長類研究所からスタートしました。愛知県犬山市にある研究施設で、動物はもともと好きだったのですが、「人にいちばん近いと言われるチンパンジーって、どんな動物だろう?」と思って訪問しました。そのときにチンパンジーと目が合い、「ビッ」と来てしまいました。目と目で通じ合うことができたのです。「人と人は目でコミュニケーションをとることが難しいのに、あるいは言葉ですら難しいのに、どうしてチンパンジーだと同じ空間に入れるのだろう?」と感動しました。

淵澤由樹(アシスタント):たまたま明和先生だったから、ということはありませんか?

明和:いえ、チンパンジー研究者は上手にコミュニケーションをとりながら生活するのです。

自見:チンパンジーには英語や日本語など、いわゆる人類が話す言語はない。しかし感じているものや表出しようとしているものは、内面的にかなり似通っていると考えていいのでしょうか?

明和:同じような脳のリズムと言いますか、チンパンジーと人が見つめ合うときに、同じようなリズムが起こる。そこに心地よさのようなものを感じるのだと思います。

自見:チンパンジーの子育ては、どういうものなのですか?

明和:皆さんご存知ないかも知れませんが、人の子育てとチンパンジーの子育てはまったく違います。チンパンジーが子どもに何かを教えることはまったくありません。人の方が子どもの手をとって、お節介なくらい教えるのです。

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