デンキウナギでツリーを点灯 アクア・トト岐阜に行ってみた
おたくま経済新聞 / 2017年12月9日 8時47分
デンキウナギでツリー点灯のアクア・トト岐阜に行ってみた
世界的に人気を集める“黄色い色した某ネズミ”さんは10万vの電気を放出して相手を倒すらしいですが、デンキウナギは500~600vの電気を発すると言われています。
今回、世界最大級を誇る岐阜県にある『世界淡水魚水族館 アクア・トト岐阜』で、デンキウナギの放電によりクリスマスツリーを光らせているというので見に行ってきました。一緒に水族館もがっつり見学してきましたので併せてご紹介したいと思います。
東海北陸道・岐阜県各務ヶ原市の川島PAに隣接しているオアシスパーク『河川環境楽園』。高速からも一般道からもアクセス可能なこの『河川環境楽園』の中にある世界最大級の淡水魚専門の水族館『アクア・トト岐阜』は岐阜県内の川の生き物から世界中の淡水魚に至るまで幅広くスケールの大きな淡水に棲む仲間たちを展示紹介しています。
今回、クリスマス企画として『デンキウナギでクリスマスツリー点灯?!』と題された特別展示があるとの事で名古屋から一般道で1時間、車を飛ばして行ってみました。
館内を入ってすぐのところに特別展示されたデンキウナギと大きなクリスマスツリーが。デンキウナギは頭側からプラス極、しっぽ側からマイナス極の弱い電気を放出して獲物を探知、獲物の気配を感じるとその電気の出力が500~600vまで上がり獲物を感電させて捕食するという習性があるとの事です。この水槽には両端に電気を感知する電極が仕込まれており、デンキウナギがエサを食べると発した電気を感知してツリーの電球に送られて電球が光る、という仕組み。このデンキウナギの発電を見たい人も大勢訪れており、ツリーが光るお食事タイムには大勢の観光客が水槽の前に集まってその様子を見守っていました。
普段はほとんど動かずじっとしているデンキウナギ。自然の状態においてのデンキウナギは週に2~3回の捕食しかしないそうですが、お食事タイムで係のお姉さんがエサのアジを水槽に入れると活発に動き回ってエサの場所を探っていました。デンキウナギが発する電気が音でも分かるようになっており、エサを探している時はボボボボボ……と低い音が連続して聞こえてきていました。
そして、エサを捕食!パクっといった瞬間、ツリーの電球も光りました!音も一瞬ゴッ!って大きく鳴りました。おおっ!一瞬!!
デンキウナギはエサになる生き物が捕食できるよう動きを止める為に瞬間的に電気を発するので、エサの生き物が感電死するまでには至らない事も多いのだそうです。この為ツリーのイルミネーションがずっと光り続けるという訳ではないのですが、食べた瞬間にピカッと光る様子は思わず「おおっ」と声が出てしまうほど。
このデンキウナギのツリー点灯は12月25日まで展示開催されています。
そして、世界最大規模を誇るという展示内容も。入場してすぐ、リクガメたちやカピバラ4兄弟がお出迎え。クリスマス期間中という事でそれにちなんだ展示も可愛くされていました。
施設内は4階建てで、4階から順に下りていきながら見学していきます。4階と3階は岐阜の川の生き物たち。源流から下っていく形です。かつては長良川の上流にも日本カワウソが生息していたそうですが、コツメカワウソちゃんたちが代役を務めていました。
1階には世界最大のネズミであるカピバラがいましたが、こちらには世界最小のネズミであるカヤネズミもいました。照明が赤いのは、夜行性のカヤネズミにとって赤色は夜と同じ効果があるからという事。ちなみに、閉館後はカヤネズミが眠れるように普通の照明を付けているそうです。下流の生き物たちの水槽にはコサギやカモもいました。この鳥たちも魚たちと暮らしているそうですが、ちゃんとエサをもらっているおかげで水槽の魚たちを食べる事はないんですって。
岐阜の源流から河口までの生き物たちを見た後は、世界の淡水魚たち。川が大きいとその分魚も大きくなるようで、大きさには圧倒されるばかり。メコン川のメコンオオナマズ、これだけ大きいのに草食性。水族館では手作りの水草入りのエサを作って与えているのだそうです。体長は3mにも達するそうです。
巨大な水槽の中に巨大な魚たちが何匹も整列しているかのように並んで佇んでいる姿は静かな迫力を感じます。どうやらじっとしているのが得意なフレンズらしい……。
メコン川からアマゾンの生き物たちの水槽へ。ここも大きい!とにかくスケールが大きいし魚も大きい!アマゾンと言えば人喰い魚として恐れられているピラニアも。実はピラニア、イメージよりも臆病なところがあるそうで水槽の掃除なので手を入れると逃げてしまう事も。でも血のニオイには反応して捕食しに来るそうです。そして熱帯魚好きならお馴染みの魚たちもたくさん。アロワナや世界最大級の魚と言われているピラルクーも。熱帯地方だけあって魚も派手な色したものもいます。
大きくなると体長4mにもなるピラルクーそして現在アクアトト・岐阜では「世界のナマズ大紀行」という企画展を開催中。訪れた時にはたくさんのナマズの仲間が館内のあちこちに展示紹介されていました。小さなナマズから大きなナマズまで色々なナマズが大集結していましたが、ある水槽には鳩をも丸のみしてしまうというヨーロッパオオナマズ。何とこのナマズ、秋篠宮殿下から下賜されたもの。
このナマズの企画展は12月10日まで。16日からは変な名前の生き物たちが大集結する企画展「そのなまえヘンテコリン」が4月8日まで開催されます。冬休みや春休みのお出かけに、変わった名前の生き物たちにクスッとなること間違いなしの企画展も面白そうですね。
アクア・トト岐阜では恒例のアシカショーやカピバラ4兄弟へのエサやり体験、ウグイやオイカワといった清流の魚に直接手を突っ込んでエサをやれる清流ふれあいプールも。文字通りの入れ食いっぷりと魚たちの手をつつく感触は病みつきになるかも。
ナデナデできるくらいに触れ合えちゃいますそして、水族館といえばミュージアムショップでのお土産も楽しみの一つ。以前別の記事で紹介したこともあるオオサンショウウオのペンケースはもちろん、変わった商品が盛りだくさん。ショップの店員さんオリジナルイラストのクッキーやグッズ、Tシャツや靴下といったものまで目移りしまくりなラインアップ。お魚たちが描かれているトイレットペーパーなんて物もありましたよ。
車でのアクセスが最高にいいこのアクア・トト岐阜。小さい子供を連れた家族連れはもちろん、結構ガチの淡水魚好きにはたまらない施設で川釣り・清流釣りが趣味の人も多く訪れているそうですよ。水族館がある『河川環境楽園』内には大きな観覧車やバーベキュー場、小さい子供が体を目いっぱい動かして遊べる遊具も充実。年間通して1日楽しむことができます。
<協力>
世界淡水魚園水族館 アクア・トト ぎふ
(岐阜県各務原市川島笠田町1453 河川環境楽園内)
(梓川みいな)
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