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処方薬「もう治ったから飲むのやめよう」→実はダメ! 薬剤師が答えた「飲み切ってほしい」納得の理由

オトナンサー / 2024年4月12日 20時50分

薬を飲み切るか迷うけど…

 病院やクリニックから処方してもらった薬。まだ残りがあるものの「なんだかもう治った気がする…」と感じ、服用をやめるか、薬を飲み切るか、迷った経験はありませんか。薬は「用法用量を正しく守りましょう」とよくいわれますが、実際に適切な服用方法を理解している人は少ないかもしれません。

 処方薬を飲み切る前に症状が治まったら、自分の判断で服用をやめてもいいのか、それとも最後まで飲み切った方がいいのか……そんな疑問について、薬剤師の真部眞澄さんに“正解”をお聞きしました。

■「細菌が体内に残ったまま」の場合も

Q.そもそも、薬を処方するときの「◯日分」はどのように決めているのでしょうか。

真部さん「一度の診察で何日分の薬を処方するのかは、患者の症状の程度や、処方する薬の効果が持続する期間などを総合的に判断し、決定しています。特に初診の場合は、きちんと症状に合った効果が出ているかを見極める日数でもあります。

医師は現在の症状や患者から得られる情報に合わせて原因を特定し、薬を処方しますが、必ずしもその薬で患者の症状の改善に最大の効果が出るとは限りません。効果があまり出ない薬を飲み続けてもメリットがないため、症状が改善しないようであれば、適宜別の薬を処方するなどの対策を取ります」

Q.処方薬は全て飲み切った方がよいですか。それとも「症状が治まった」と思ったら、服用をやめてもよいのでしょうか。

真部さん「基本的には飲み切ってほしいです。特に、細菌感染の病気に対して処方される『抗生物質』は、必ず最後まで服用していただきたいです。

薬の服用期間中に『症状が治まったかな?』と思っても、実は細菌が体内に残ったままの場合もあります。しっかりと最後まで服用していれば残ったままの細菌を死滅させられるのですが、途中でやめてしまった場合は残った細菌が再増殖し、病気がぶり返してしまうケースもあるのです。

抗生物質を飲んだり、飲まなかったり…ということを繰り返すと、細菌に耐性ができて、次第に薬が効かなくなってしまうこともあります。一度飲み始めたら最後までしっかりと服用を続けて、細菌の増殖を抑えることが重要ですね。

一方で、薬によっては『頓服(とんぷく)』といって、症状が出たときにだけ飲むものもあります。その場合は医師や薬剤師から必ず説明がありますから、しっかりと服用方法を確認するようにしましょう」

Q.処方薬を飲んでいるときに、別の市販薬を飲んでも問題ありませんか。

真部さん「薬の効果が強い・弱いにかかわらず、薬は『相互作用』を起こすことがあります。相互作用とは、複数の薬を同時に服用することで『効果が現れすぎて副作用が強くなる』、反対に『効き目が弱くなり、回復に時間がかかるようになる』というものです。

市販薬の説明書に、相互作用の現れる薬、もしくは食べ物や飲み物などが記載されていますが、服用前にかかりつけの医師に確認することをお勧めします」

* * *

 薬の服用方法や回数は、服用する患者にとって最も効果の出る方法だからこそ定められています。不調を治したいから通院しているはずなのに、正しく薬を服用できていないせいで症状が長引いてしまったらつらいもの。効果をしっかりと感じられるように、薬の飲み方やタイミング、期間などを、医師や薬剤師と確認しながら治療を進めましょう。

オトナンサー編集部

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