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延々続いたゆきずりセックス、そして迎えた結末は【40代、50代の性のリアル】#9(後編)

OTONA SALONE / 2021年6月11日 22時1分

ハルカさん(46歳)の性遍歴は、一見かなり派手である。ゆきずりのセックス、複数プレイ、不倫、有名セックスセラピストとの肉体関係、ヌードモデル……。けれどその体験を話すとき、顔に戸惑いが見え隠れする。ちょっと苦しそうでもある。

現在ハルカさんは、夫と、中学生の娘と山梨県の静かな町で三人暮らしをしている。夫は、妻の奔放な性も、娘を連れて不倫相手のもとに行こうとしていたことも知らない。

 

「結婚しよう」を信じて

「彼とのセックスはそれだけでなく、本当に自分を開放できたんです。自分がとことん淫らになれるセックスって、中毒性がありますよね。麻薬みたい。彼はその後、にぎり拳を挿れようとするなど、かなり乱暴なプレイをしたがったのですが、最初のころの快楽をもう一度味わいたいという思いで関係をつづけていたところもあると思います」

ナオユキさんとは肉体的だけでなく精神的にもたしかに結びついている、とハルカさんは感じていた。

「関係がはじまったばかりのころ『結婚しよう』といわれました。お互いに家庭があるのでそちらを解消して、ということになります。彼に真剣味が感じられたので、信じることにしました。私には不倫はしてはいけないという意識があったので、これは不倫じゃない、だって私たちはいずれ結婚するんだからと思ったからこそ、交際を続けたんです。映画や美術館でデートといった普通の恋人らしいこともしましたし、一緒に泊りがけの旅行もいきました。夫には出張といっていましたが、いま思えば大胆すぎましたね。彼と結婚する気でいたから、そんなこともできたのです。まだ幼かった娘にも会わせていて、一緒に動物園に行ったこともあります。『こんなかわいい子の父親になれるなんて幸せだなぁ』とまでいっていたんですよ」

 

別れては、ヨリを戻し

しかし“結婚”の二文字に対する想いが、ハルカさんとナオユキさんとではまったく違っていた。男は新しくできた恋人の気を惹きたくてその語を口にし、女は未来を思い描いた。よくある話といってしまえばそれまでだが、男性のズルさを強く感じてしまうのは筆者だけだろうか。

ハルカさんがそのことに気づいたきっかけは、彼が大阪の本社に戻って物理的に距離ができたからだった。

「それでもこちらでの仕事はあるのでよく会いにきてくれました。そのときに、いまは本社でひさしぶりに顔を合わせた部下の女性に夢中になっているという話を私に平気でするんです。やってられないと思い一度別れたのですが、連絡があればまた会ってヨリを戻しちゃって。この時期、私はすごくつらかった。でも彼は、『俺って幸せ者だよなぁ』としみじみいうんです。自分は大手企業につとめて仕事も順調で、なんだかんだいいながら家庭も維持していて、行く先々で女を抱ける……そりゃ幸せでしょう。私は自己満足のためいいように使われていただけなんだと、やっと気づけました」

 

次ページ:麻薬のようなセックスを経て…

麻薬のようなセックス

苦い思い出を話してくれたハルカさんに「つらかったですね」と声をかけると、ぱっと表情が明るくなった。

「とんでもない! いまはせいせいとしているんです。完全にナメられていたなあ、結婚をエサに私を釣るなんて簡単だったろうなぁという怒りは当然ありますが、だからこそちゃんと別れられてよかったです。その後も思い出したようにメールが来ることもありましたが、すべて無視しました」

けれど、これでハルカさんが“麻薬としてのセックス”から抜けられたわけではなかった。次回、その後のエピソードをとおして、彼女を大胆な性行動に駆り立てたものは何かを探っていく。

 

 

 

≪フリー編集&ライター 三浦ゆえさんの他の記事をチェック!≫

 

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