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HRT継続5年目に「乳がん」発覚。乳房部分切除でよかったのに、全部切除した理由とは

OTONA SALONE / 2024年4月21日 22時1分

オトナサローネは同世代の女性100人がいまどのような更年期を迎えているのか、そのあり方を取材しています。

ご本人の年齢や各種の数値は取材時点のものです。

前編  『閉経後に突然始まったホットフラッシュ、イライラ、眠気。やっと見つけた治療法も、中止せざるを得ない状況に!』に続く【後編】です。

 

この記事の【前編】を読む▶▶フミさんが悩まされていた更年期の様々な症状を救ってくれたホルモン注射。副作用や成分のことが気になりだして治療を中断。そのとたん、再び症状に悩まされるように。

【100人の更年期#105】後編

◆フミさん 61歳

39歳のときに入社した会社で現在も事務職として勤務。55歳で乳がんになり左乳房を切除

 

55歳の健康診断で乳がんが見つかり左乳房を切除。HRTとの関係は…

ホルモン注射とHRT(ホルモン補充療法)のおかげで、ホットフラッシュやイライラ、だるさなどから解放された生活をおくっていた私ですが、55歳のある日の健康診断で、初期の乳がんが見つかりました。健康診断は毎年受けていて、昨年は何も見つからなかったのに……

私はふと、ホルモン補充の影響かもしれないと思いました。HRTは5年以上続けると乳がんリスクが高まるという話を聞いていたからです。私はHRTを5年続けましたし、それ以前にホルモン注射を打っていましたから、何かしら影響してもおかしくありません。

そして、乳がんと分かった時点で、HRTは中止となりました。

 

私の乳がんは、まだ初期段階でした。初期の場合、一般的には部分切除と放射線の治療をするそうですが、当時の私は超絶に忙しく、何度も入院したり通院したりする時間を作れるとは思えませんでした。

二人の娘のうち、長女にはうつの傾向があり、次女は障害があるため、私のサポートが必要でした。加えて、私の弟が精神的な病気を抱え、私の家で療養することになったため、とてもじゃないけれど入院や通院を繰り返す時間の余裕がなかったのです。そこで私は、病院へ行く回数を極力減らす選択として、乳がんの診断を受けたその場で全切除を決め、1週間後に左の乳房を切除しました。

手術は無事に成功しましたが、この辺りから、夫との性生活はなくなりました。たぶん、なくなった左胸を見たり触ったりすることに抵抗があるのでしょう。夫には申し訳ないと思います。その後、左乳房の再建手術をしましたが、相変わらず性生活はありません。

 

 

乳がんになって分かった自分の幸せと子どもの自立心

乳がん初期にも関わらず、家族の世話を理由に乳房を全部切除したなんて、人が聞いたら「考えなし」だと思うでしょう。ですが、当時の私は周りのために生きることが自分の幸せだと思っていたので、なんの躊躇(ちゅうちょ)もありませんでした。

 

でも、入院したことで、いい事もありました。ずっと家で面倒をみてきた次女を、入院中に初めて施設へ預けたところ、信じられないくらい自立し始めたんです。子どもは私が思うよりずっと、なんでも自分でできるんだと、このとき気付かされました。

 

また、ずっと忙しく生きてきた私にとって、入院した2週間は自分と向き合える貴重な時間となりました。ゆっくりと味わって食事をし、眠くなったら眠る。たったそれだけのことがとても幸せに感じ、これからはもっと自分を大切に、自分のために生きていこうと思うようになりました。

左乳房の再建も済み、ホットフラッシュやイライラなどが起きる頻度も少しずつ減っていき、61歳のいまは大きな体のトラブルもなく、元気で楽しく暮らしています。更年期ケアの一環として20年前から始めた、ヨガのおかげもあるかもしれません。現在、ヨガの上級ライセンスを取得するために日々勉強しています。

 

 

 

≪ライター・薬機法管理者 力武亜矢さんの他の記事をチェック!≫

 

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