《女子バレー元日本代表主将が電撃退部の真相》「Vリーグ優勝5回」の功労者が退任する背景と今後の去就
NEWSポストセブン / 2024年4月19日 11時15分
2024年4月3日、バレーボールVリーグ女子1部のJTマーヴェラスは、5月31日付で吉原知子監督(54)が退部することを発表し、バレーボール界に衝撃が走った。
吉原氏は1988年4月、日立ベルフィーユ(2001年に廃部)に入部し、日本代表として1992年のバルセロナと1996年のアトランタ五輪に出場。勝つためには妥協も許さない姿は“闘将”と呼ばれた。2004年のアテネ五輪の世界最終予選では、7年ぶに代表に招集され主将に抜擢。2大会ぶりにオリンピック出場権を復活させるなど、精神的支柱としてチームを牽引した。
2006年5月に膝の故障を理由に現役を引退。その後、2015年にJTマーヴェラスの監督に就任すると、チームは1年目でV・プレミアリーグに昇格。2020-21シーズンには皇后杯とV・プレミアリーグの二冠に導き、チームを常勝軍団に押し上げた。
今シーズンもレギュラーラウンドで無傷の開幕22連勝を達成。男女通じて、2016年のV・プレミアリーグ創立以降3度目、第一次Vリーグを含めると4度目の快挙を成し遂げ、監督続投と思われていた矢先の退部発表だった。吉原氏は退部について、同チームのサイトを通じて、以下のコメントを発表した。
「このたび、監督として9年間お世話になりましたJTマーヴェラスとの契約が満了することをご報告いたします。常に勝利を目指し、高い目標を立て選手と向き合ってきました。選手、スタッフ、関係者の皆さん、ここまで一緒に目標に向かいまい進できたことに感謝します。これからもJTマーヴェラスが一丸となって強いチームとしてVリーグを引っ張ってもらえればうれしく思います。9年間ほんとうにありがとうございました」
公式戦22連勝、リーグ優勝5回の功労者である吉原氏が退部する理由はどこにあるのだろうか。Vリーグ関係者はこう語る。
「吉原さんが就任されてから、選手に『勝利』のメンタリティーを植え付け、同チームの歴史の中で黄金期を作り上げた監督になりました。しかし、JT側は別の方針を打ち出していました。このまま吉原さんに任せていくのではなく、『血を入れ替える』ことを希望したようです。マンネリ化を防ぐために監督を変え、来シーズンから新体制で挑むことを決断したのでしょう」
5月31日付で、正式に退部する吉原氏。今後の去就について前出のVリーグ関係者によると、「3つの選択肢がある」という。
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