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《ファミマがイートイン廃止へ》コンビニ店長が嘆く迷惑客の実態、「何も買わずに充電してスマホ動画を観続ける」「勉強机代わりに延々と居座る」

NEWSポストセブン / 2024年10月17日 16時15分

 2023年の拙筆『各業界で深刻なアルバイト不足「代わりはいくらでもいる」時代は終焉』でも書いたが、この国の労働者が少子化とコロナ禍、インターネット文化の浸透による新たな価値観とその多様化によって選ばれる側から選ぶ側に移行し始めて久しい。

 とくに若者は顕著で、1990年代から2000年代に比べればなろうと思えば正社員になれるし、スキマバイトを始め労働形態も多岐にわたり、自分の都合でいくらでも選ぶことができる環境になりつつある。

 ファミリーマートのイートイン廃止や一部コンビニのイートイン縮小、サービス時間の短縮は結果的に「あまりにやることがあり過ぎる」従来のコンビニに対する問題提起にもなっている。ぶっちゃけ、やることを増やして金にならない、その最たるものがイートインとする関係者は社員、バイト問わず多かった。

イートインは儲からなかった

「(コンビニの)トイレやゴミ箱もそうですが、自由に使えるサービスは本当に一部の人につけこまれるのです。言葉は強いかもしれませんが、モラルも何もないような人が集まってくる。もちろん客の全部がそうというわけじゃありませんがね」

 コンビニの駐車場でたむろしていた昔ながらの「やんちゃ」が暑さ寒さをしのげるからとイートインにこれ幸いといつまでもたむろする、言い方が難しいが挙動のおかしな人が毎日来てはずっと居座り続ける──筆者は深夜、北関東でそういうカオスなコンビニを目撃したが、もはや店員も注意できない、聞けば警察もごくたまに来て注意するだけ。私見だが、コンビニに飲食スペースはあまりにスタッフの負担が大きく、まして地域の大半ではそのスペースを提供するほどの利益は上がっていないのではないかと思う。

 それでも、いまのところファミリーマートに追随しての「イートインの廃止」は聞かれないが、それに近い状況の店舗が各社見受けられる。一部のやりたい放題の客もまた、イートイン消滅の一因になっている。都心の歓楽街などもひどいケースは本当にひどく、酔っ払って小便を漏らす客や、何も買わずに充電してスマホで動画を観続ける者、何度注意されても机に突っ伏して寝る者などキリがないと言ってもいい。すべて現場の店員がレジ打ち、品出し、清掃と共にそういった人々を対応しなければならない。

 冒頭の店長とは別の元コンビニオーナーが話す。

「イートインは儲からなかった。客単価の低い客というより客じゃない人が来る。細かく言われることはなかったがイートインとテイクアウトで脱税だろう、と思うこともあったが意思確認をしても客が守らなければどうしようもない。言ってもキリがなかったし言ったら危険な客もいる。それが現実だった」

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