1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. ビジネス

9,158,765(百万円)をパッと読む方法

プレジデントオンライン / 2019年6月1日 11時15分

■「9,158,765(百万円)」をパッと読み上げる方法

ビジネスではよく大きな数を扱う。数百万、数千万はもとより、数億、数百億といった数も珍しくない。たとえば、ソフトバンクグループの2018年3月期の連結売上高は9,158,765(百万円)だった。この数字を見て何を感じるだろうか。正直なところ、「スゴいなぁ」くらいかもしれない。それは現実味がないからだ。

しかし、大きな数とどう向き合うかは、ビジネスパーソンにとって大事なスキルだ。それには慣れが必要で、そのためにはまず大きい数をしっかり読めるようになることが第一歩となる。

上記の(百万円)のように、会社の資料などでは「195,000」などとは書かずに、「195(千円)」と「0」の個数を省略して表すことがある。ケタが多い場合、(千円)や(百万円)のように1個目や2個目のカンマと0を省略することで、読みやすくしている。

たとえば、「31,000(千円)」はいくらか、パッと見てわかるだろうか。答えは3100万円。大きな数を読むときのポイントは「カンマ」だ。「31,000(千円)」は、「31」の次にカンマが付いて、その後に0が3つあり、さらに(千円)となっている。したがって、この数字の一番右の0は千円ということがわかる。一般には、そこから左に向かって「千、万、十万、百万、千万……」と数えていく。もちろんこの数え方でもいいのだが、やや時間がかかるのが難点だ。

そこで、31の次のカンマの左の数を「百万」といきなり読むのだ。すると、すばやく「3100万円」と読める。右端から数えるのではなく、一番左にあるカンマの左の数から読むようにするのである。

どういうことか、ご説明しよう。ご存じのようにカンマと0には図のような関係がある。カンマは0の個数で3個区切り(3の倍数)に付く。したがって、カンマ1個目(0が3個)が千、2個目(同6個)が百万、3個目(同9個)が十億、4個目(同12個)が一兆と暗記しておく。「31,000(百万円)」は、1がカンマ3個目だから、パッと310億円と読める。

■「ざっくり」とらえることも大事なポイント

一方、大きな数でも、「漢数字」に着目すると、0の個数の区切り方が違ってくる。「万、億、兆」は0が4個区切り(4の倍数)だ。ここが厄介なところで、つまりカンマと漢数字では0の個数が一致しないため、大きな数は非常に読みづらいのだ。しかし、この違いを覚えておけば、大きな数もすんなり読めるようになる。

たとえば、「1,000,000,000」。カンマが3個で0が9個だから、十億だとわかる。これを漢数字の方法で読むとどうなるか。4の倍数で分け、0が9個だから、「9=4×2+1」と分解できる。つまり「9=8+1」だ。これは0が8個と余り1個なので、一億に0を1つ足した十億となる。

大きい数を読むときは、「ざっくり」とらえることも大事なポイントだ。その際、上から3ケタ目を四捨五入するとよい。理由は誤差が小さいからだ。冒頭のソフトバンクの売上高は、ざっくり9兆2000億円ととらえればいい。

----------

堀口智之
和から 代表取締役
山形大学理学部物理学科卒業。2010年、大人のための数学教室「和(なごみ)」を創業。月間600人を超える社会人が学ぶ。著書に『「データセンス」の磨き方』がある。

----------

(和から 代表取締役 堀口 智之 構成=田之上 信)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください